2002年5月7日、どしゃぶりの大雨の中、再度、地底へ降りてきました。今回は三宅純さんも後から来る予定。地の底で待ち合わせ。
コンクリートの壁にはえてる鉄のグリップをつたって垂直に降りなくちゃならない箇所もあったりでちょっとした冒険でした。地底といっても、天井には隙間もあってそこから雨が落ちてくるのを地底に立って見上げているとぼうっとしてきました。
純さんが到着するまでの間、僕は特にすることがなく、ただぼうっと暗闇の底で呆けていました。今の僕には正直言って、どんな龍を描いたらいいのかまだわかりません。
午後4時、三宅さん到着。漠々とした巨大な暗闇の中、懐中電灯のスポットライトに照らされて三宅純さんがトランペットをパパパッパパパと吹くと、その音が地底のプールにナミナミと溜まっていっていつまでもいつまでも響きつづけて行きました。それだけでも背筋に竜感が走りました。当日はどんなことになっちゃうんだろう?
絵のことは棚上げしたまま、ああ、当日は大丈夫だな、と漠然とした安心…。
寺門孝之
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