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2015年07月17日

▼ 「本の窓」8月号表紙は渥美清さん ▼

本の窓3渥美清
小学館の雑誌「本の窓」8月号は、御存知フーテンの寅さんこと、渥美清さんです。
子どもの頃から寅さんシリーズはけっこう見ているはずだが、48本もあるとどれを見て、どれを見ていないか、もう判りません。今回、第一作『男はつらいよ』をあらためて見直して、その面白さ、スタイリッシュさに仰天してしまいました。若い寅さんは、暴れるし、すぐ人を殴るし、相当なやんちゃぶり。ドライなスラップスティックと、瞬殺の人情の迸りが過激! そして妹のさくらの可憐さったら! そしてそして、マドンナ役の昭和の美女の清楚さっぷり・・・
子どもの頃にはテレビドラマの「泣いてたまるか」という渥美清さん主演のシリーズがあって、それが、夏になると案外と怖い話だったりして、肝を冷やしながらおそるおそる見ていたのを思い出します。東京ぼん太の主演のドラマも、夏は怖かったなぁ〜。そのころブラウン管の向こうの、モノクロの世界には、しっかり大人の世界がうごめいていて、子どもの僕はテレビの向こうの世界に憧れながら、あれやこれやずいぶんと吸収させてもらっていたのだったと、最近つくづく思うのです。

2015年06月05日

▼ 「本の窓」2015年5月号「菅原文太夢舟」 ▼

菅原文太夢舟

こちらももうずいぶんと長く描かせて頂いています、小学館の新刊情報誌「本の窓」。これまでは、花や果物、陶器など「STILL LIFE」を水彩で描く楚々としたシリーズで来ましたが、5年目になる今期は、大きく舵を切ることに。
昭和の映画スターを載せてやって来てくれる夢のボート=“DREAM BOAT”シリーズです。5月号、まずは本誌と御縁の深かった、菅原文太様を載せた夢舟です。

http://www.shogakukan.co.jp/magazines/series/069000

2011年05月05日

▼ 溢れる情熱みなぎる若さ!協同一致団結ファイト~!! ▼

『生きてるうちが花なのよ 死んだらそれまでよ党宣言』っていう長い長いタイトルのずっと見たかった映画をありがたいタイミングで観ることができた。神戸・新開地のシネマ神戸で朝10時からの一日一回上映。4月30日までで終わるところ好評の為?5月6日まで延長になり、見られるチャンスが出て来た。早起きして自由が丘から新開地へ駆けつけた。行って良かった。
舞台の中心は、福井の原発村で、そこへ流れ着いたストリップダンサー、原発ジプシー労働者、ヤクザ、売春婦、不良学生、ダメ教師、悪徳刑事の生が絡まりながら、ごろりごろりと転がってゆく。
原発の事故の処理で被爆した労働者は、事故を隠蔽したい人々のために命を狙われる。彼を好きで彼を生かせたい天使のような娼婦は、彼が死んだことにして原発内の作業服を着せて墓に埋める。彼女が姉と慕うストリップダンサーと付き人になった教師を仲人に、墓から掘り起こした彼と祝言を挙げ、姉達に「溢れる情熱みなぎる若さ!協同一致団結ファイト~!!」とシュプレヒコールをして村から脱出を図るが、ヤクザに殺されてしまう。そして天気雨が降る。事故のことを知り同じく命を狙われるフィリピンから来た女の子が強制送還で去っていくときにも「溢れる情熱みなぎる若さ!協同一致団結ファイト~!!」と叫ぶ。
「溢れる情熱みなぎる若さ!協同一致団結ファイト~!!」
ここに文字で記しても余りに陳腐で唐突で意味を成さないだろう言葉が、この映画の中では、光のようにきらめき、慈雨のように僕に降りかかり、洗われる。そう、映画では、この言葉が叫ばれる度に、青空に三角の雲が立ち上り、天気雨が降る。雨は天井の光を主人公達に降り注ぐ。しかし、その背景には原発があり、緊急を告げるサイレンが鳴った後でもある。雨は清冽に美しいが、危険を含む雨であるかもしれない。
チェルノブイリの事故よりも前にこの内容の映画を、この突き抜け方で撮った森崎東監督オソルベシ。このタイミングで上映してくれたシネマ神戸万歳。
しかしこのところの神戸の映画事情は素晴らしい限りで、元町映画館、KAVCシネマ、シネマ神戸…のスケジュールを追っていると大手ロードショー館へ行く暇がなくて困るくらいだ。

映画のあとは翌日の授業の準備などで大学へ。GWの大学に入るのは初めて。ゼミ室を開けてもらいF80号カンバスを張った。作業後、能天気なくらい明るい青空の下、手伝ってもらった学生と缶コーヒーを飲みながらしばし雑談。あんまり平和な休日のひととき。3・11以降、東京時間と大学時間の実感の乖離に戸惑いつづけてる。でもいいんだ。一瞬一瞬目の前の今ここにダイブ。生きてるうちが花なのよ

2011年02月05日

▼ ゼミ生達と元町映画館へ『バスキアのすべて』を観に ▼

映画を映画館で観るとき、その体験は日付・時間・場所そして人とともにある。
2011年2月5日17:00の回。元町映画館。『バスキアのすべて』・・・
ゼミの学生達と予定では13人で、実際にはプラス1 マイナス2 イコール12名で観た。その他の観客は1名だったようなので、映画館はほとんどゼミ室となった。終映後、館主が声を掛けてくださり、名刺交歓。次々と名物映画館が消えていくこの時代に、元町商店街にこんな映画館を開館するなんて凄い!
「若い方々にもっと映画館で映画を観てもらいたいんです」と館主。
これからゼミでしょっちゅう映画鑑賞をするつもりと告げ、喜ばれる。

上映に遅れそうになった学生がそれぞれ、走って来てくれて間に合ったのが嬉しかった。
僕も今でも映画に遅れそうなときは走る。映画を観るとは、その時を逃せばその「時」は又と得られぬ一期一会の逢瀬なのだ。走ったことも、一緒に観た人も、選んだ座席も・・・全てがその映画体験だ。

予告編を見るのも大好きだ。
次はみんなで何を観に行こうかな? 

元町映画館、いいラインナップばかり。こないだは初『エルトポ』体験をここで。春には『勝手にしやがれ』をかけるらしい。

http://www.motoei.com/

ずっと以前、元映があったのはちょうどこのあたりだろうか?『フェリーニの道化師』やパゾリーニ『ソドムの市』は元映で観たのではなかったかな。ピンク色の道化師のポスターを買ったなぁ。

2011年02月01日

▼ 静かで 美しい 神戸 226事件 速報 ▼

来たる226、万障御繰り合わせの上、事件にお立会いくださいますようお願い申し上げる次第で御座います。寺門孝之拝

226logo

http://www.nedogu.com/blog/archives/1644

中島ノブユキ・コンサート~静かで美しい、神戸226事件~

演奏:中島ノブユキ(ピアノ)+北村聡(バンドネオン)
スペシャルゲスト:荒戸源次郎、寺門孝之

各方面から引っ張りだこの編曲家、ピアニストの中島ノブユキがついに神戸で初コンサート。
しかも、会場は塩屋の洋館、旧グッゲンハイム邸!
今回は注目のバンドネオン奏者、北村聡とのデュオとなります。
スペシャルゲストとして、彼が音楽を担当した映画「人間失格」の監督・荒戸源次郎、そして劇中の絵画を担当した神戸出身の画家・寺門孝之も参加。
ライブあり、トークセッションあり、しかもライブペインティングも!?
これはまさに"事件"だ!

2011.2.26 Sat, 16:30 open 17:00 start
前売り:3000円 当日:3500円

寺門孝之+デスカルガ+塩屋音楽会 共催

もしかしたら、グッゲンハイム邸全館において当日だけの展覧会をするかも、しれません。続報を御期待ください。
http://www.nedogu.com/

2010年09月01日

▼ 映画の日 ▼

昨日積載する仕事の絵、一部納め済ませて、気分が軽くなり、映画でも観たい気分が爆発、朝から新宿方面へ出掛けて3本も連続で観てしまった。
ブリジッド・バルドー生誕祭の一本目『素直な悪女』ロジェ・バディムによるBB初主演作。南仏の光と色、若いジャン・ルイ・トランティニャンが最高・・・そしてもちろんブリジッド・バルドーの弾けが凄い!新宿武蔵野館。通いたい。
阿佐ヶ谷へ移動し正月には若尾様に会いに通ったラピュタへ。佐藤慶追悼特集で大島渚監督『青春残酷物語』。佐藤慶の大島作品初出演とのことだが、既にその後の作品同様の唯一無二の冷たい色気が刃物のようにギラリと鈍く光って不気味。この特集へも通いたい。
今日の本命『キャタピラー』・・・寺島しのぶさんの受賞が話題だったが、相手役の大西信満さんも徹底的な受動役ながら圧倒的。『赤目四十八瀧心中未遂』のコンビは最強。映画のたたずまいそのものも異形で、剥き出しで突っかかってくる。逃れられない。寺島さんから後光が射して来る。満員。

2010年02月26日

▼ 映画<人間失格>劇中画展 @寺門孝之ミュージァム ▼

DM表DM裏

突然の春の風が生温かく顔を撫でています。
2月20日全国公開スタートし好調な映画『人間失格』、以前より度々お知らせしていますように劇中、主人公が描く絵を一部漫画などを除き寺門が担当しました。
その原画を表参道の寺門孝之ミュージァムで特別展示いたします。
映画冒頭とエンドロールラストに登場する葉蔵自画像、葉蔵の運命の予兆する水墨画など劇中に登場する絵画の他、撮影現場で描かせていただいたキャスト・スタッフの皆様のデッサンも全てではありませんが展示したいと思っています。併せて、『赤目四十八瀧心中未遂』以来折に触れ描いてきた荒戸映画作品へのオマージュ画も勢揃いいたします。

初日=3月1日(月)は、午後1時~8時、寺門は在館し、ささやかですがオープニングレセプションを開催します。ぜひ、ご都合のよい時間におこしください。
************************
寺門孝之ミュージァム@表参道LEMONTREE特別企画
生田斗真主演・荒戸源次郎監督
映画<人間失格>劇中画展

会期:2010年3月1日(月)~4月20日(火)無休
時間:11:00~20:00 
無料
会場:寺門孝之ミュージァム@表参道LEMONTREE
住所:東京都港区北青山3-5-19 LEMONTREE OMOTESANDO BLDG.4/5F
電話:03-5771-5201
Access:地下鉄表参道駅A3出口から徒歩1分。青山通りに面した建物です。Furlaの右となりの細いドアからお入りください。1FはLEMONTREEのアクセサリーショップです。

2010年02月20日

▼ 映画『人間失格』本日初日! 明日は町田康さんと四日市でトーク! ▼

今日はついに映画『人間失格』公開初日! 僕は諸諸の事情でロキ画室を離れられなかったのですが、たくさんの方から感想や祝福のメールいただきました。初日から観てくださった皆様、感謝です!
映画の公式サイトは
http://www.ns-movie.jp/

この映画の中で主人公葉蔵(生田斗真さん)の描く絵を僕が担当したのですが、実は蓮咲き乱れる不忍池で写生をしている葉蔵の筆を奪い、葉蔵の絵に強引に筆を加えてしまう堀木(伊勢谷友介さん)の手が僕だったりして、堀木描くタッチは僕のタッチです。このシーンでは葉蔵と堀木、双方の描く絵を僕一人で演じ描きしていることになります。ご注目ください。

葉蔵の自画像や、上記の風景をはじめ劇中に登場する原画、及び撮影現場でキャスト・スタッフの皆様を描かせていただいたデッサン、さらに『赤目四十八瀧心中未遂』『外科室』など荒戸映画諸作品へのオマージュ作品もあわせて、寺門孝之ミュージァム@表参道LEMONTREEにて特別展示を、来る3月1日よりスタートいたします。初日1日、13時~20時、ささやかながらレセプションパーティ行います。荒戸監督もお見えになる予定です。どうぞお立ち寄りください!
人間失格の公式サイトにも詳細が掲載されています。
http://www.ns-movie.jp/news/

映画館で「人間失格」を観るのをおあずけにして、明日は、いよいよ、四日市の絵本やさん「メリーゴーランド」での町田康さんとのトークイベントです。早起きして四日市へ移動。ひさしぶりに町田さんとゆっくり会えるなぁ~たのしみでなりません。しかし、町田さんと公けの場でのトークは初めて。どんなことになるのかなぁ? わくわくわくわく
http://www.merry-go-round.co.jp/lec-221.html

これがどういうイベントかというと、メリーゴーランドとフェリシモがタッグを組んで作った「おはなしのたからばこ」シリーズ絵本の中の1冊『猫とねずみのともぐらし』を町田さんの文と寺門の絵で昨年作ったのですが、このたびその書店売り版が大判で完成、その記念イベントでもあるのです。大判を作るにあたり、寺門は全画描き直しました、ので、前回のプレゼントブックバージョンとは表紙から中味まで全く違うものとなっています。ぜひ御確認ください! 僕はかなり気に入っています。
http://www.felissimo.co.jp/ohanashino-takarabako/

2010年02月02日

▼ 足跡~雪国~日本橋 ▼

ベランダ雪足跡雪国
朝起きると雪はもう止んで空はうすく晴れ枝に載る雪はかなり溶けていた。ベランダへ出ると、既に足跡・・・早く起きたつもりだったが先を越されてた
ちょうど昨夜川端康成『雪国』を再読したところだったので記念撮影。『雪国』は冒頭の一文ばかり有名だが、ラストの鮮烈さがたまらない。駒子と葉子との複雑に謎めく緊張関係 島村は駒子と馴染みを深めつつも、潮時を察し、駒子から離れ葉子を連れ東京へ戻る可能性さえ胸に芽生えつつあるそのとき、駒子と島村の上に晴れ渡る夜空がひろがり、太い天の川が燦然ときらめく・・・そして映画を上映中の繭蔵が発火し炎を上げる。炎の中、葉子が焼け落ちる二階から墜落、水平に、仰向けに!

昨夜は、『雪国』読了後に映画『日本橋』をDVDで観た。もちろん泉鏡花作の『日本橋』。市川崑監督の大映映画、助監督に増村保蔵の名が見える。お孝=淡島千カ景・清葉=山本富士子・お千世=若尾文子の揃い踏みの豪華。1956年作なのでまだ若尾様初期に入る。お酌の健気な初々しさ、唯一の身内のおじいさんを大切にする野花のような素朴さ、可憐さが見事に美しい。独特のあの声と台詞回しは既に若尾様。品川隆二の葛木晋三も輪郭線がしっかりしていてむずかしい役なのに共感できるし、巡査の船越英二のまっすぐさも胸打つ。赤熊と呼ばれる物語の因縁の鍵の存在が悲しく、怖ろしい。この『日本橋』でも複雑な因縁が錯綜するラスト、お孝の家が炎を上げ、炎とともに悲惨な終幕へと物語が突き進んでいく。

火の元には充分に注意しましょう~

2009年12月28日

▼ 書店に溢れる生田斗真さん=大庭葉蔵~大雷蔵祭大阪 ▼

書店の斗真さん1書店の斗真さん2
東京画室近くの大型書店、角川文庫の太宰シリーズ10冊が、生田斗真さんの大庭葉蔵姿写真で覆われずらり並んでいる。「人間失格」ポスターも貼られ大々的に映画宣伝がスタートし始めた様子。
大雷蔵祭で見た予告編、公式サイトでも見られます。
寺門画の葉蔵自画像がどんと出ますよ!
http://www.ns-movie.jp/trailer/

神戸に移動後も、大阪でもやってる大雷蔵祭に通い
「炎上」「華岡青洲の妻」「新源氏物語」を鑑賞できた。
http://www.dairaizosai.jp/theater.html
http://www.kadokawa-gardencinema.jp/umeda/movie/20610/

2009年12月23日

▼ 「ぼんち」~「好色一代男」~「人間失格」予告編 ▼

大雷蔵祭
クリスマスイヴイヴとなっても様様な案件が同時に進行しており、必要なお絵描きもとめどなく、今年は仕事納めは不可能、年をまたいであれやこれや進行中。
その中でもハートを大きく占めだしているのは、若尾文子様のことである。運がいいというか、この世はそういう風にできているのか、是非観たいと思っている映画が次々と劇場で公開されつつあって・・・
今日は、角川シネマ新宿へ大雷蔵祭に行ってきた。
目当ては、もちろん「ぼんち」と「好色一代男」の若尾文子様である。

「ぼんち」!!!
最初の一瞬から圧倒的で、ラストまで余りのすばらしさで心底嬉々となる。マイケルThis is it同様、エンドマークで拍手が巻き起こった。
市川雷蔵はジョニー・ディップも真っ青な魅力! 二枚目な上に突き抜けた虚無と無邪気とユーモアとフェロモン、渋み、苦味もあって打ち抜かれた。出て来る全ての役者が見事で豪華、言葉遣いや、間、所作の美しさ、日本家屋の光と影、座布団や、布団や畳・・・次々と登場する女達の色のとりどり・・・面白過ぎる映画也!!!
そして、若尾文子様は中でも抜きん出て目立つかっこ良さ! 出るとこ出るとこ名場面!

「好色一代男」も時代劇ながらぶっとんだ、突き抜けた映画で、全編館内爆笑、かつエッジが効いて、陰惨なエロスのスパイスもピリリ。ラストはちょっと昔のNHKドラマの「天下御免」の最終回も思い出したりした。

この2本、新宿では26日まで観るチャンスあり。大阪では新年に見れまっせ

http://www.dairaizosai.jp/theater.html
http://www.kadokawa-gardencinema.jp/umeda/movie/20610/

ところで、目当ての映画が始まる前に、いきなり「人間失格」の予告編がっ!! 予告編にも僕の絵がどかんとっ!!! この予告編かなりのカッコヨサで、これじゃあ大ヒットまちがいなしではないだろうか

2009年10月29日

▼ マイケル・ジャクソンTHIS IS IT ▼

THIS IS ITチラシ
昨日スタートのマイケル・ジャクソン映画「THIS IS IT」、大学業務の後、三宮のmintでレイトショー。はじまった瞬間からなにか押し寄せてきて目から汁が。全編に渡り、ただならない気配に満ちており、幸せ過ぎて泣ける。けしてこれまでマイケルのファンだったわけでもないのだが、彼の、彼の世界の素晴らしさに打たれた。そしてまた、マイケル・ジャクソンの世界が、伊藤若冲の世界に重なって感じられた。とっても似ている!
人工美の極致を、大自然そして宇宙のエネルギーが貫いていく。朗らかで、強く、美しく、健やかで、飛び切り贅沢だ、そして、かわってる!
ショーの(=映画の)監督は言う「マイケルの世界は、けたはずれでなければならないんだ」
マイケルは言う「ファンが望んでるのは日常を離れること、さあ、だれも見たことのないものを見せようじゃないか」
そして完璧以上の超絶な技術と、世界中の才能を集め、全てを
「ワンダー」のために捧げ尽くす。

若冲ワンダーランド!
マイケル・ジャクチュウ~

もしかすうると、この映画に収められたリハーサルの時間こそが「完璧」だったのではないだろうか? もちろんショーが実現していればそれは間違いなく凄いものとなっただろう。けれどもこんなにまで僕が彼の世界に浸されることにはならなかったろう。これまでのように、彼の完璧な作品と、奇矯な伝説のみを情報として取り入れただろう。リハーサルだからこそのやわらかさと、人間味溢れるスタッフやダンサーとの親密な時間、本番ではない時間こそがまた本当の本番でもあり、マイケルが言う「本当の冒険」の瞬間に僕たちは取り込まれる。

必見! 世界同時公開たったの2週間の上映ですって!

2009年10月26日

▼ 荒戸源次郎監督作品『人間失格』0.5号試写 ▼

待ちに待った! 『人間失格』の完成!! 今日、五反田のイマジカで関係者へのお披露目があって、観て来ました。夏の撮影現場にはかなり立ち合わせてもらったのですが、その後2ヶ月、全く進行を知らないでいたので、全くのサラの目玉で見たのですが、凄かったです。2時間13分があっという間の、つかの間の夢のようで、しかしどすーんと目に胸に肚に来ました。
とにかく、主演の生田斗真さんが素晴らしくて、圧巻です。

僕の絵もちゃんと映っていて、その上、なんとエンドロールのラスト、監督の名前の前にもどーん! 嬉しくて苦しかったです・・・

懐かしい皆さんと再会と祝杯・・・

2009年10月09日

▼ 台風一過~LIMITS OF CONTROL ▼

神戸に前のりして早起きしてスタンバッていたが台風が通り過ぎた影響で大学、午前中は休講になってしまい、とぼとぼ午後に登校、実習の授業、及び中国やモンゴルからの留学生さんとの面談。遠くからこの大学(院)へ来てくれ身の引き締まるオモイだ。アジアのイラストレーションについて僕もとても興味があり、色色教えてもらえると嬉しいな。

台風が通るとどうしても映画が見たくなり、レイトショーで、ジム・ジャームッシュ監督の新作「リミッツ・オブ・コントロール」観る。夢が濃くなりすぎてこの世にはみ出して来たような映画で愉しめた、ニコニコして観たた。冒頭で「イマジネーションとスキルを使え」と言われてその通りに進む謎の男が主人公。イマジネーションとスキルを使うとどうなるかというと、人生(任務)が運ばれて行く。そして「人生に何の価値もない」と繰り返し映画の中で告げられる。映画になにも意味はなく、ただ愉しみの時間が過ぎて終わる。またしてもティルダ・スウィントンが突然現れた。無意味にゴージャスでどこか壊れやすくチープで、やはり天使のようだった。工藤夕貴やガエル・ガルシア・ベルナルの瞳のただならぬ輝きも美しかったが、眼鏡裸女パス・デ・ラ・ウエルタのアンシンメの乳房が気になった。タイトルが“LIMITS OF CONTROL”で始まるのに、エンドロールでは“NO LIMITS NO CONTROL”。カッコイイ!
LIMITS OF CONTROLパンフ表LIMITS OF CONTROLパンフ裏

2009年09月09日

▼ 人間失格の神宮寺さん ▼

荒戸源次郎監督の角川映画「人間失格」の撮影現場ではキャストアンドスタッフのたくさんの方との出会いがそれぞれ濃厚なエピソードとして僕に刻印されたのですが、まあ映画公開まではぐっとこらえていようと思っています、が、出演者の一人、神宮寺太郎さんのブログのコメントを発見してしまい、これは皆さんにお披露目しちゃおうかな。
神宮寺さんは映画で石橋蓮司氏の息子役で、おもわず吹き出しちゃう存在感で演じてらっしゃいました。撮影最終日にはほとんど僕のデッサン・マネージャーとなってくれてその場にいる俳優さんたちを次々と紹介してくれて、おかげでM田GさんやO形Kさんや、I原Sさんやみなさんしっかりでっさんさせていただいてしまいました。神宮持さんは大阪で劇団ひこひこを主宰されている方です。次回公演は僕も観に行きたいです。
画像は撮影合間の汗だくの神宮持さんを描いたデッサン、くりそつですよ。

http://hiko2.livedoor.biz/
ちょっと下の方、9月5日のあたりに僕も出て来ます!
神宮寺太郎さんでっさん

2008年09月12日

▼ オフィーリアに会いに ▼

ミレイ展チケットミレイ描くオフィーリア
ジョン・エヴァレット・ミレイの描いたオフィーリアに会いに、渋谷 Bunkamuraザ・ミュージアムへ。オフィーリア原画に会うのは3度目。1度目はロンドン、テートギャラリーで。思いの外小さな絵だったのでびっくり。2度目はなんと当時住んでいたすぐ近くまでオフィーリアが会いに来てくれた(兵庫県立近代美術館で)。何度観ても絵の奇跡を感じずにおれないすごい絵だ。(しかし、ミレイ展のその外の絵にはそんな奇跡を感じられなかった。画家一生に一度の奇跡だったのかなぁ? それとも外にも隠れた名作があるのかな?) 1996年だったと思うが同じ構図でオフィーリアを真似して描いてみた。当時初めてバリ島へ行ったばかりだったせいで、オフィーリアは熱帯樹林の中の温かそうな水溜りに、浮かびながら踊っている。その胸には花々ではなく、熱帯の青い鳥が群がっている。「赤道のオフィーリア」。この夏に開設していただいた寺門孝之ミュージァム@表参道LEMONTREE 5Fに現在展示中。ミレイのオフィーリアを御覧になられた帰りにでも、ぜひお立ち寄りください~
http://www.terapika.com/files/todaysterapika_files/2008/07/

赤道のオフィーリア

ミレイ展鑑賞後、シネマライズへ。阪本順治監督作品「闇の子供たち」! ううう・・・ををを、必見!
http://www.yami-kodomo.jp/

2008年08月14日

▼ 8 1/2 冷蔵庫 スズメバチ  ▼

結局 再度「8 1/2」 最終日の初回を観にでかけた。何度見ても至福。「人生は祭だ 一緒に生きよう」そうだ そうだ!

この夏は 自宅で色色有った。エアコンディショナーが壊れたまま盛夏を迎えたため、相当の苦行を強いられていた。暑過ぎた。
冷蔵庫も壊れたので、この日、映画の後買い替えに行った。 
スズメバチが画室のベランダに営巣しつつあり、びゅんびゅん巨大スズメバチが飛び交って外へ出られない。窓をゴンゴンとスズメバチがノックする。区に連絡しスズメバチ退治の人に来てもらう。武士のような静かな殺気のあるおじさんがやって来て、作りかけの巣をそぎ落としてくれて一安心。彼は1匹以外全くハチを殺さなかった。「ハチも夏は暑くて大変ですからね・・・」よく聞いていると、ハチ寄りの発言が多い。翌日には再度ハチたちが巣を同じ場所に建築し始める。大家さんによると非常階段の軒下にスズメバチの巣の本部があるとのこと。そこをやっつけなくてはならない。

2008年08月13日

▼ 8 1/2 ▼

1週間ほど九州を巡っていました。別府~湯布院~黒川温泉~くじゅう~幣立神宮~高千穂~夜神楽~高千穂峡~天岩戸神社~阿蘇~佐賀~博多・・・詳細をお伝えしたいところですが今日はまず・・・

8 1/2 フライヤー8 1/2 DVDフライヤー
僕のいろんなことの原点である映画 フェデリコ・フェリーニ1963年監督作品「8 1/2」がなんと25年振りに上映中!「完全修復ニュープリント版」とのことで、7月12日から渋谷・シアターイメージフォーラムで始まっていたのですが、ミュージァム等等多忙が重なり、ああ終わってしまっていたらどうしよう、、、と心配でしたが、遂に今日、観る事かないました。至福。。。。至福。。。。若い頃、何度か映画館で観、またVHSでも何度も見ましたが、グイドの年齢を超えてしまって観る「8 1/2」は極めてビターで、その分、甘さのコクも深く、深く、堪能しました。明日まで。もう一度観たいです。先般、日本初DVDも出てすぐに購入してはいますが、やはり映画館でかなう限り何回も観続けたい!
http://www.zaziefilms.com/eight-half/

2008年03月10日

▼ There Will Be Blood ▼

therewilbebloodパンフレット表紙
久し振りに試写鑑賞。ポール・トーマス・アンダーソン作品『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』・・・圧倒的! ロードショーでもう1回は観なくてはならない。黒いモノが噴き上げた! 創造性の火柱が雄っ立った!

2008年01月21日

▼ 草間彌生~わたし大好き~ ▼

草間彌生わたし大好きフライヤー1月21日、前衛芸術家=草間彌生に肉迫したドキュメンタリー映画『草間彌生~わたし大好き~』の完成披露試写会を観にに六本木ヒルズへ行って来ました。監督の松本貴子さんとは奇妙な御縁で結ばれており、山の奥地や都会の道端でスレチガイざまにちょっと立ち話をする仲。
映画は圧倒的な面白さで=それは草間彌生氏が圧倒的な面白さ、ということでした。インタビュアー=監督が発する質問が全てハラハラもので、それに対する草間彌生氏のリアクションとが絶妙のスリルと、ユーモアを全編に醸し出しています。フライヤーのコピーに「天才は見飽きない。」と謳われてますが、まっさにそのとおり!と思いました。
暮れに観た唐十郎氏のドキュメンタリー『シアトリカル』も唐十郎氏の天才がキラキラのおっき過ぎる宝石ダマのようなスリルと可笑しさを放っていたのとおんなじでした。
映画鑑賞後にはナマ草間彌生様が登壇され御挨拶されましたが、「ひとりでも多くの人にわたしの作品をみてもらいたい、わたしの芸術活動を知ってもらいたい」というまっすぐな気持ちがこれでもかこれでもかと迫ってきて、胸に響いて熱くなった。
もう20年以上前になるが、実は僕は草間彌生様とチークダンスを踊ったことがあって…ぎゅい~ん!!!

映画はそろそろ渋谷のライズXでロードショー! 大阪や神戸での上映もあるそうなのでぜひ御覧ください!
http://www.kusama-loveforever.com

2008年01月19日

▼ スウィーニー・トッド ▼

1・19『スウィーニー・トッド』初日にさっそく参観。うむう~ 面白いところもあったが…たとえ見逃したとしても後悔はしないかなぁ(…見逃すと後悔するかしないか判断できないのではあるのだが…)
血はいっぱい出て、絵金の芝居絵の如し。
最後に、ジョニー・デップが立ち上がって、荒戸源次郎氏のように映画の中から客席にお辞儀してくれたら、拍手喝采したんだけれど残念だ。
四谷怪談でも歌舞伎では最後にもう一度幕が開いて、役者が頭を垂れている、そんな仕掛けが映画にもあればもっと感動したと思う。

『ジャーマン+雨』! こちらは文句無くオススメです!

2008年01月15日

▼ 映画映画映画映画… ▼

あっという間に新年も2週間過ぎてしまった。去年が忙し過ぎたので、今年は出来るだけゆっくりとした時間を過ごそうと、散らかったままのロキ画室を片付けたり、溜まりに溜まった資料の整理をしたり、カレー料理を作るなどいい感じで過ごしてきたが、むずむず映画を観たく思う。正月早々に『転々』も観たし、まあゆっくりと家で過ごそう何事も最初が肝心、ゆっくり静かな日日の日常…と我慢するうちに遂に今週に入りぶち切れ、13日に池袋=新文芸坐で『ショウほど素敵な商売はない』『紳士は金髪がお好き』、渋谷へ移動しシネ・アミューズで『ジプシー・キャラバン』、さらにユーロスペースへ『ジャーマン+雨』、終映後横浜聡子監督+大森立嗣監督+新井浩文氏のトークイベントがあり、終了後皆さんと呑み。仕掛けはリトルモア社長。翌14日再び新文芸坐へ赴き『大脱走』『荒野の七人』、そして今日15日は新宿・伊勢丹で次回展の打ち合わせ後、渋谷で東學墨画展をポスターハリスギャラリーで観、外苑前に移動ギャラリーハウスマヤで木内達朗個展を観、有楽町マリオンへ移動、丸の内ピカデリー1で『ライラの冒険~黄金の羅針盤』試写を観る。どの映画も素晴らしく、それぞれについて書きたいことがたくさんあるが、いずれ書けたら。週末にはティム・バートン+ジョニー・デップ+ヘレナ・ボナム・カーター『スウィーニー・トッド』も始まってしまう嗚呼。
新文芸坐魅惑のシネマクラシックス→
http://www.shin-bungeiza.com/schedule.html#d0112
ジプシーキャラバン→
http://www.uplink.co.jp/gypsycaravan/
ジャーマン+雨→
http://www.german-ame.net/flash.html
ライラの冒険~黄金の羅針盤→
http://lyra.gyao.jp/?cid=google_gaga_lyra

2008年01月06日

▼ シアトリカル~氷~転々 ▼

有馬の氷1有馬の氷2
晦日から三賀日まで神戸で過ごし、4日=東京へ戻って来ました。
年末~年始、神戸は強い冷え込みで、空気も光もシャーベットのようにシャリシャリ、2日に有馬温泉へ行ったのですが、池には3cmくらいの厚さの氷が張っていて、石を投げると硬い宇宙の果てのような音を立てます。妻が割り取った氷板で記念撮影。

年の瀬に「てらぴか映画日誌」という本が出て、かなりマニアックな作りでもあり果たして???と不安もあったのですが、存外な好評を頂いていて、原宿展「そして船は行く」でも映画画・ピンナップ画の評判がすこぶる良くて嬉しい限り。
僕のお絵描きのルーツのひとつが「似顔絵」であることは極極身内しか知らないと思いますが、実はそうなので、好きな映画や映画俳優を描くのは僕にとってホント童心に戻れる愉しい遊戯なのでした。

昨年の映画見納めは、渋谷=シアターイメージフォーラムのレイトショーで『シアトリカル』。これは副題に「唐十郎と劇団唐組の記録」とあるように僕の大好きな唐さんと唐組の皆さんが総出演しているため、とても映画として客観的に観ることは出来ず、ただただ唐十郎+唐組放射能を浴びて御機嫌で映画館を後にした。
http://www.theatrical-kara.jp

今日は新年初映画鑑賞、渋谷=アミューズCQNへ「転々」を観に。オダギリ・ジョー目当て。前に『ゆれる』を観たのもこの劇場だったような。全く呼び知識無しで観たが、当り!だった。オダギリ・ジョーが三浦友和と延々東京の街を歩いていく映画なのだが、奇妙な設定や次次と現れる奇天烈な登場人物も、何故かオダギリ・ジョーのナレーションが入り、オダギリ・ジョーの存在のフィルターがかかると全てがまろやかに繋がり、切々と僕になにかが伝わり出す…凄いことだなぁ~
はじめは違和感を覚えた三浦友和も中盤からはすっかり馴染んで、小泉今日子が出てきた頃にはこの映画から覚めたくなくなってしまった。愉快で、切なく温かく、キリリと一本筋が通ったお気に入りの一本となりました。初めて出遭った吉高由里子という娘が凄い存在! 要注意女優だ! ようし、今年は映画観まくるぞう~
http://tokyosanpo.jp/indexp.html

2007年11月20日

▼ 「てらぴか映画日誌」完成!! ▼

てらぴか映画日誌
朝から様々な業務。夕方、またザ・スズナリへ。「森の中の海」第2夜。
初日を開き、演出家不在のせいか、今日は座の芝居になっていたような、リラックスした感じで空気がイキイキしていた。台詞が転ぶ箇所もあったが、それでも一貫させる芝居のイノチが通っていたと感じた。バラバラのマイミクのお客さんが自ずと今日は集っていて、流れで、帰り道の居酒屋でまるでオフ会のような乾杯。一気にDEEPな話題に花が咲いた。

そうそう、朝方、最新著書「てらぴか映画日誌」の見本が届いた。
まもなく書店に並ぶ予定、手に取ってぜひ見てください、少々マニアックかもしれないけれど、僕の大好きな映画の絵と、映画鑑賞日誌(のような雑文)で構成された珍奇な本です。
表紙カヴァーは御覧の通り「ファイトクラブ」画です、カッコヨカッタナア「ファイトクラブ」・・・
オマケにオリジナルポストカードが付くらしいけど、見本には付いてなかったので、未確認、僕も欲しいなぁオマケ・・・
風濤社刊 2100円

2007年10月24日

▼ ロドリゲス プラネット・テラーinグラインドハウス ▼

新宿十四夜
外は一年に一度か二度かのタマシイが呆け出るような好天なれど、映画画集(タイトルは「てらぴか映画日誌」と決まった)のゲラの束が送られて来ているので朝から入念にチェク。自分の映画日誌を読んでいるうち無性に映画に行きたくなる、むずむず。昼時、妻とトルティーヤなどを食しているうちとうとう我慢ならなくなり、びゅんと新宿へ。目当てはロバート・ロドリゲス監督作品「プラネット・テラーinグラインドハウス」! 見逃してしまったかと思って調べてみたらまだやっていた。歌舞伎町の広い大きな古い映画館、緞帳もあって、雰囲気はぴったり。いきなりフェイクな予告編が始まってあれよあれよと本編に。うわあ~カッコイイ! うわあグロイ! うわあ気色悪い~ ぎょえ~ わっ! をを~カッコヨ過ギ! と全篇興奮のルツボ! 「シン・シティ」も大大好きだったが、今回も凄過ぎる熱過ぎるカッコヨ過ギルルル、ロドリゲス万歳! くらくらになって映画館を出ると靖国通り上空、十四夜の月が街の灯りとおんなじくらいの明るさで夕闇にとろけ出ていた。

2007年08月30日

▼ 女優画シリーズ スタート! ▼

ティルダ・スウィントンヘレナ・ボナム・カーター
皆既月食は雨雲で見られなかったけれど、雷雨の間は六本木のミッドタウンに初めて行っていて、興味深いお店もあったり、ギャラリーを見たり愉しかったです。ロキに戻ると、家の前の車道に水が深くたまっていて自動車がスプラッシュ!月食の効果でしょうか、夜半から善いインスピレーションがどくどく湧いて来て、興奮・・・

あいかわらず、いくつものことが同時に進み過ぎていて、冷静になると怖くなっちゃうので夢見ごこちでばっさばっさと絵を描いていってます!急に、本の出版もいくつも決まり、うまくいけば「天使」の本、「映画」の本、もしかしたら絵本・・・などが年内に出る、かも、です。
昨日今日、映画の本のために描きたかった「女優」シリーズをばっさばっさと描き進めました。
ティルダ・スウィントン、ヘレナ・ボナム・カーター、スカーレット・ヨハンソンと描き進め、今日はチャン・ツィイー、クリスティーナ・リッチを仕上げ、一応満足! 「女優」ってやっぱり美しいなぁ~ それにフォルムが奥深いです。描いたのは皆、僕の大大“好み”の女優ばかり。共通項は・・・御伽噺系ってことでしょうか・・・
写真は、ティルダ・スウィントンとヘレナ・ボナム・カーター。

2007年08月03日

▼ ハリー・ポッター5でG.オールドマンxH.B.カーター ▼

映画館病に罹ってしまって色色業務の合間に抜け出でて『ハリー・ポッター~不死鳥の軍団』鑑賞。大好きな女優=ヘレナ・ボナム・カーターがさりげなく(といってもかなりな灰汁の強さですが)魔女ベアトリクス役で出ていて、なんとこれまた大好きな俳優=ゲイリー・オールドマン演じるシリウス・ブラックをあっけなくやっつけてしまった。ルーナ・ラブグッドという不思議系美少女役のイバナ・リンチという女の子が光り輝く一方、ハリー役の人は果たしてあと2本持つであろうか、心配な育ち方をしているが。

2007年08月01日

▼ トンネルを抜けてリンチ ▼

少し前から神戸に来ています。大学の入試関連あれやこれやや、日本文化デザイン会議2007兵庫関連あれやこれや、その他面談多数などで日日をめくって、あいまの時間で映画画新作を描き描きしています。今、映画を描いた絵ばかり集めた作品集を制作中であと何点か新作をそこに入れたいので。今日は『ブルー・ベルベット』が1点仕上がりました。なんとか滞在中に『ファイト・クラブ』もモノしたいです。

映画画は描いているものの実際に映画館で映画をここのとこ観ていないことに気付き即映画館へ。
大阪のスカイビルにあるガーデンシネマへデイヴィッド・リンチ監督新作『インランド・エンパイア』。
阪急梅田駅からスカイビルへ向かう広大な工事現場の間の仮設通路を通り、途中から地下通路になっていて降りるとむっと汗の匂いが、なぜか潮の匂いと混じるようなぬるい風、通路の先には海水浴場が開けているような錯覚。江ノ島駅の先の通路に似てるせいかな?人の間を自転車もすいすい走っていてのどか
そして始まる『インランド・エンパイア』。あわわ・・・物凄いオープニングから延々3時間の強烈トリップ!
冒頭、リンチ作品常連の魔女が「If today was tomorrow, you were sitting there」といって主人公が今座っていないソファを指差す・・・ああ、よぢれるぅ~~
なぜか終盤、裕木奈江が現れて延々長台詞をしゃべる・・・うう、よぢれるぅ~~~
大好きな『マルホランド・ドライブ』さえ初歩的な映画に思えるほどのとんでもなさに、脳j内で白旗がはためくが終幕が物凄くかっこよく、エンドロールはどう観てもこれから映画が始まる期待に満ち溢れていて終わったらようやく始まったようなねじれた開放感に、すぐ「もう一杯!」と叫んでしまいそうになる。きっとすぐまた観るだろうな・・・印象は『イレイサーヘッド』にとても近かったです。

このままでは映画の迷宮から出られなくなると思って、毒消しにもう一本『舞妓Haaaan!!!』
これが予想をはるかに上回って面白く、毒消しにはなったけれど別の中毒性があって、これもまた観たくなるだろうな。こんどポスター画を描かせていただいた『キャバレー』でMCを演じる阿部サダヲさん、ほんとに不思議な存在で、彼の存在がそのままジャンルになっているような引っ張りよう。その他配役ににどこにも隙がなく、くだらなそうなギャグ満載なのに凛とグッドバイブレーションを放つ快作。

スクリーン中毒が高じてしまい翌日さらにもう一本『魔笛』鑑賞。モーツァルトのオペラ『魔笛』をハリー・ポッターの映画でロックハート先生を演じてたケネス・ブラナーが映画化した作品。あまり感動とかなかったがベンキョウにはなった。設定とか斬新な工夫をしているんだと思うけれど僕としてはもっと神秘的なものを期待していたので、ちょっと的外れに感じてしまった。近々、佐渡裕氏の『魔笛』を観るのでそちらがたのしみです。