ずいぶんと前からの天気予報は当たって、神戸は朝から冷たい雨。それでもずいぶんたくさんの方が集まってくださった。一昨夏とは気候も内装もすっかりあらたまったkiito=デザイン・クリエイティブセンター神戸の広々とした1階で開催中のビーズアートショーの一画で11月11日11時11分11秒(微笑)、ライヴペインティング、スタート。高本一郎さんのリュートとは三度目の逢瀬。が、これまでとはずいぶんと違った感じで音色が進んで行く。それに今日はビーズのイベントなので、ビーズを使っての初めての大規模なライヴペインティングで、かなり合点が違う。
いつになく記号的な、直線的なドローイングでスタート。実は今朝の起き掛けの夢で「十字とシオタ」という単語が響いて、それをひきずっていたのかもしれない。意味は皆目不明だが…
まもなく女性像?へ展開…
昨夜購入したばかりの電動ドリルを使って、ビーズを安定させる穴を開けて真珠様ビーズを固定してみたり、一度貼り付けたビーズを移動させてみたり、あれやこれや、描く描く描く…
三転四転して第一部は結果このように。ここまででちょうど一時間くらい。密度としては結構完成してしまっていて、後半先へどう進めるかno idea。でも実は、この前半の展開、絵を僕は気に入っていないのだった。なんかべたついている。ふっきれていない感じがした。
実は今日、武道家で畏敬する兄貴分であり僕の人生に深く御縁がある日野晃さんが御夫妻で遠く和歌山から雨の中、車を二時間以上ぶっとばして来てくださっていた。楽屋裏で高本さんも含め御夫妻とランチタイム。高本さんや僕の質問に応じて日野さんが話してくれた言葉が、後半の僕たちを変容させてくれたように思う。それはそうと、日野さんと、高本さん、なんか似てた…
で、13:30~の第2部スタート、最初僕は何をしてよいやら皆目わからないままに手を動かす…動かすうちに、高本さんのリュートの音が変わっていることに気付く。音粒の輪郭はっきりして耳奥にしっかりと落ちて来る。途端、なにか僕にスイッチが入る。これで完成かと思われた絵のほとんどを壊し、貼り付けてあったビーズも飛び散らせながら画面全体に金色を撒いていく。
それからのことは、記憶に無くて、写真の記録もなくて、気付いたらどかんと金色の太陽…クレジットを息絶え絶えで書いて、最後に真ん中に大きな真っ黒なビーズを貼って、完了。
こんな太陽がどかんと立っていました。
高本さんとならんで「ありがとうございましたっ」と御挨拶。(this photo by HINO AKIRA)
かわいい御客様が声をかけてくれ、僕が「これなんの絵だと思う?」とたずねると
「SUN」「太陽、SUN」とこたえてくれた。英語の方が得意らしい。できすぎ…(微笑)。若い頃は子どもは僕から逃げたものだが、最近僕は子供にもてもて。(this photo by HINO AKIRA)
そのかわいい御客様とまず記念撮影。
高本さんとのツーショットも三回目。僕も高本さんも、今回の絵がいちばんお気に入り。新しいとこに出た気分。
高本さんは実はこの後もお仕事があり、すぐに発たなければならず、そのことを聞いていたので僕はビールを持参してた。ちゃんと氷でくるんで持ってきたので、きんきんに冷えている。舞台の壁の裏でこっそり祝杯! 校舎裏の不良中学生みたい。そして「こんどは東京でもやりたいですね」などいいながら、高本さんは雨の降る外部へ。荷物は雨傘とリュートだけ。かっこいい。
そして僕一人の記念写真を撮ってもらって、後片付けして、僕等も外部へ。
外部は、雨が上がり、遠く雲のむこうが太陽で光ってた。太陽、SUN。
日野晃さんが早速今日のことをブログに書いてくださっている。多謝。
http://blog.ap.teacup.com/hinobudo/547.html