▼ 結城座アトリエにて終日種板着彩作業 ▼
今日は午前中から結城座へ赴き、新作種板100枚弱の着彩作業をした。6年ぶりの作業だったが、まだ身体が憶えていてくれたのか、始めてみるとやけにスムーズに筆が進み、思いのほか早く作業が完了してしまった。塗料のエナメルはフランスのと日本のとがあり、やや質感が異なる。また各色によってそれぞれ粘度や、滲み具合に個性がある。これはどんな絵具でも同じことだが、作業してるうちにどんどん色の個性がわかって、使い分けるのが面白い。「写し絵」の醍醐味は、データからのプロジェクションと違って「物(ブツ)」光を突き刺して、幕へ使い手の思いでもって強く映し込むことで、僕は種板(o.3mm厚)の両面にこってりとエナメルを盛り上げるのが好みだ。そうすると映し手の動き、焦点の送りにより、一枚の種板から無限の絵を迸らせることができるからだ。人形遣いである映し手が投影機「風呂」を抱え、縦横に動きながら光の絵を操る様はには惚れ惚れするのだ。一辺5cmにも満たない小さなガラス絵は、映し手と一体になり闇の中でまさに生きモノとなる。ああ本番が楽しみでならない。
着彩前。ガラス板に各絵柄のスミ部分を既に焼き付けてもらってある。
着々と着彩が進む。
作業中です。
昼前から始めて日が暮れるまでに完了。あとは明日の稽古を見てから仕上げ作業。
調子良く作業は完了したが、よほど集中してたのか、アセトンにやられたのか帰り道・帰宅後、呆けてしまい失敗ばかり… 意識の溶暗。おやすみなさい・・・
結城座富山北海道ツアー詳細は以下から
http://www.youkiza.jp/news/2012tour.html