▼ 彩雲? ▼
夕方何時くらいだったろう? 画室で作業中、バケツの水も換え、下書きをし終えたカンバスを机に載せ、使う色絵の具もピックアップし、さ、描き始めようという段で、ふっと外へ出たくなる。間合いが合わない、というか、たんなる逃避なのか、僕にはよくあるこういうこと。さっさと描き進めればよいのだが、訳も無くぐずぐずしてしまう。で、冷蔵庫からジュースの紙パックを取り出してベランダに出て、空を見上げると見上げたところの雲片がちょっと変・・・目を凝らすと、淡く虹色に染まっている。他の雲はそうなっていなくて、真上のその雲だけが虹色なのだ。色は薄くなったり、また濃くなったり。慌ててカメラを取って戻ると、かなり色は薄れてしまったが、それでもなんとか撮れた。このあと、他の部分の雲がどんどん広がって、虹色の雲は溶けて消えてしまった。これが「彩雲」という現象だろうか? とても儚く神秘的夢的・・・なにかの兆しだろうか?