▼ シアトリカル~氷~転々 ▼
晦日から三賀日まで神戸で過ごし、4日=東京へ戻って来ました。
年末~年始、神戸は強い冷え込みで、空気も光もシャーベットのようにシャリシャリ、2日に有馬温泉へ行ったのですが、池には3cmくらいの厚さの氷が張っていて、石を投げると硬い宇宙の果てのような音を立てます。妻が割り取った氷板で記念撮影。
年の瀬に「てらぴか映画日誌」という本が出て、かなりマニアックな作りでもあり果たして???と不安もあったのですが、存外な好評を頂いていて、原宿展「そして船は行く」でも映画画・ピンナップ画の評判がすこぶる良くて嬉しい限り。
僕のお絵描きのルーツのひとつが「似顔絵」であることは極極身内しか知らないと思いますが、実はそうなので、好きな映画や映画俳優を描くのは僕にとってホント童心に戻れる愉しい遊戯なのでした。
昨年の映画見納めは、渋谷=シアターイメージフォーラムのレイトショーで『シアトリカル』。これは副題に「唐十郎と劇団唐組の記録」とあるように僕の大好きな唐さんと唐組の皆さんが総出演しているため、とても映画として客観的に観ることは出来ず、ただただ唐十郎+唐組放射能を浴びて御機嫌で映画館を後にした。
http://www.theatrical-kara.jp
今日は新年初映画鑑賞、渋谷=アミューズCQNへ「転々」を観に。オダギリ・ジョー目当て。前に『ゆれる』を観たのもこの劇場だったような。全く呼び知識無しで観たが、当り!だった。オダギリ・ジョーが三浦友和と延々東京の街を歩いていく映画なのだが、奇妙な設定や次次と現れる奇天烈な登場人物も、何故かオダギリ・ジョーのナレーションが入り、オダギリ・ジョーの存在のフィルターがかかると全てがまろやかに繋がり、切々と僕になにかが伝わり出す…凄いことだなぁ~
はじめは違和感を覚えた三浦友和も中盤からはすっかり馴染んで、小泉今日子が出てきた頃にはこの映画から覚めたくなくなってしまった。愉快で、切なく温かく、キリリと一本筋が通ったお気に入りの一本となりました。初めて出遭った吉高由里子という娘が凄い存在! 要注意女優だ! ようし、今年は映画観まくるぞう~
http://tokyosanpo.jp/indexp.html