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2007年06月20日

▼ 応挙~オオサンショウウオ~コウノトリ~丹波竜~空の卵 ▼

6月18日~19日、豊岡へ行ってきました。3月にここでも紹介しましたが、今年は秋(11月23~25日)に“日本文化デザイン会議2007兵庫”というイベントが予定されていて、僕も深く関っています。
http://www.terapika.com/files/todaysterapika_files/2007/03/
イメージヴィジュアルを担当していることは以前にも書きましたが、さらにそれを発展させてヴィジュアルストーリー~絵物語をいま構想中、できれば絵本のかたちにしたいと思っています。神戸で体験した1995年の大地震、2005年の豊岡でのコウノトリの放鳥~今年の野生コウノトリの赤ちゃん43年ぶりの誕生、昨年来発掘が進んでいる丹波竜・・・これらの事件が僕にはひとつらなりの物語であるように感じられるのです。時間をこしらえては取材を重ねてきましたが、いよいよ今回、雛がすくすくと育ちつつあるコウノトリの郷=豊岡へ!
まずは18日、これは個人的な興味で香住の大乗寺へ円山応挙他による障壁画の数々を見に。ここは近い将来レプリカに入れ替わって、原画を簡単には見られなくなるというふうに聞いていたので、現在どうなっているのか心配でしたが、レプリカ制作が遅れていてまだ秋くらいまでは原画と対面できるとのことでした。かなり焼けが進展してはいるものの、ナマでこんなに身近に解説付きで一度にたくさんの応挙一門の絵を見られて贅沢でした。有名な郭子儀図は色も鮮やかでびっくり!(写真はカタログから)
郭子儀図
後、豊岡へ移動。移動の列車車窓からすぐ向こうに流れる円山川のど真ん中を羽ばたきながら付いて来る巨鳥があり、コウノトリ! と思いおもわず下車、川岸で待つも姿を消してしまった。「ゑ」がしっかりとココロに焼き付く!
コウノトリ妄想デッサン
翌日早朝より、豊岡市役所の方々の案内で、まず2004年秋の台風23号の水害で円山川上流から流されたオオサンショウウオを保護しているニジマス養殖池へ。400頭ものオオサンショウウオが集まっている異常なスポット! 初めてオオサンショウウオを触らせてもらった! ものすごくやわらかく、ぬめぬめの粘液質の皮膚だった~
オオサンショウウオでっさん
その後、今話題のコウノトリ親子の人工巣塔へ。双眼鏡を借りて覗くと、ををを! ヒナ、めっちゃ育ってる! 真っ白の羽毛に目にはきりりと赤い隈取も! 守っているのは母鳥とのこと、ときどきおえっと大きな魚を吐いてヒナに食べさしている・・・ううむ・・・興奮してきた!
コウノトリ母子のいる巣塔
最後にコウノトリの復活の拠点=コウノトリの郷公園へ。施設でコウノトリの卵を見せてもらう、ニワトリよりは2まわりくらい大きく、ゆったりとしたカーブを描く真っ白な卵。
コウノトリの卵

公園内のコウノトリに与える餌を目当てに、野生の(放鳥された)コウノトリが数羽、ちかくまで来ているのが見えた。をを・・・感激だ! しばらく見ていると、ふと背後の山の方へ飛んでくる大きな鳥が見え、あれも野生コウノトリかな?と見ていると、すぐ近くの公園内コウノトリがカタカタカターとクラッタリング(コウノトリは鳴かなくって、くちばしを打ち鳴らす)を始め、羽ばたき始めた! その途端、集まっていた野性コウノトリが次々とはばたいて大空へ! そこへ先ほどの飛行コウノトリも加わり、全6羽の乱れ舞い!!! 高くなったり低くなったりしながらいつまでもいつまでも僕の真上で飛び交っていた。これはなかなか珍しいことらしく、市役所の方々も僕の強運に呆れていました。をを~ またまた「ゑ」がしっかりと僕に焼き付いて来ました! まるでコウノトリたちは僕との約束を果たすかのように、堂々と舞を見せてくれた後、水田に次々と舞い降りて来ました。拍手!
コウノトリ乱舞でっさん
水田のコウノトリとサギ
すっかり満足した僕は、市役所の方々と別れたあと、完全無農薬で栽培されたコウノトリの郷米を購入したりして、豊岡を後にしました。
豊岡から尼崎へ向かう列車は途中、ちょうど丹波篠山の丹波竜(ティタノサウルスの仲間とされる全長10数メートルの恐竜)の発掘現場である川岸を通過するのですが、青いビニルシートをかけてあったりショベルカーで岩肌を掻いたりしているのが見え、今も発掘作業中なのかな?
丹波竜発見現場近く
と、そんなこんなで実に充実した取材旅行となりました。
物語といえるかどうかわかりませんが、絵本のイメージはかなり明確に降りて来ました。しばらくこれを磨き続けます。「卵」のイメージの絵本になりそうです。
翌20日、会議や面談の予定があり大学へ登校、大学到着直前の青空になんと卵が!
卵、卵・・・と卵のことばかり考えていたのですが、まさか空に卵が現れるとは思っていなくてしばらく呆然と見上げていました、あっ そうだカメラ持っていたんだと気付き、あわててシャッタ押したときにはすでに消えかかっており、まもなくすっと青空に溶けてなくなりました・・・
空の卵
ううむ・・・いい絵本がやって来そうなヨ・カ・ン・・・

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