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2007年02月24日

▼ 納豆の大ドンブリ~ホムラさん~家族☆銀河 ▼

「納豆の大ドンブリ」

遂に“めくってびっくり短歌絵本”シリーズの第5巻『納豆の大ドンブリ~家族の短歌』が完成し、見本を頂いた。穂村弘氏が選ばれた歌に僕が絵を描いた、全見開きが片方観音開きとなる凝った造りの(手前ミソですが)面白い絵本が誕生。書店に並ぶまでにはあと少し日がかかると思いますが、皆様、どうぞ手にとってご覧になってください!

「ドライドライアイス」「シンジケート」「本当はちがうんだ日記」

もう一巡り前のこと、神戸の画室に漫画を描いている東京の若い友人SM嬢(イニシャルです)から2冊の歌集が送られて来てそこに「同封しました本は私が布教しようと思っている穂村弘さんです。つい人にあげたくなる言葉がいっぱい載っていて、寺門さんにもおすそわけします」・・・っていうのが僕がホムラさんを知った初め。その2冊『ドライ ドライ アイス』『シンジケート』には物凄くカッコイイ言葉がズラリと銃弾のように並んでいて瞬時に僕の大切な宝物となる。彼女の布教が実を結んだものかその後僕はあちらこちらで穂村弘の名を見るようになり、最近では毎月載っていない文芸誌がないくらい活躍をされて、歌だけでなく日記のようなエッセイとかにもいつも不思議なモヤとときおりそれを切り裂くギラリと武器のような光があって、そのうえ笑える。
やはり縁がござったのだろう・・・穂村氏は僕の『かごめドリーム・カメ』や『桃太郎』を持っていてくださって、今回の短歌絵本のシリーズに僕を指名。そして絵本の完成した2月24日・土曜日の夕方に岩崎書店の担当編集者=H内氏を介して僕は初めて穂村氏と対面。絵本の原画展をまもなく開催する南青山のピンポイントギャラリーで落ち合い、3月12日にふたりでトークショーをするレストラン=野菜畑食堂で乾杯、キラー通り・詩人の血へ流れて合計4時間半余りの雑談は愉しくて、延々こうしていたかったけれど、トークイベントで話すことがなくなるのを危惧して散会。つづきは3月12日までおあづけだ。(まだ弱冠席に余裕があるようです、ご予約はお早めに、ピンポイントギャラリーまでどうぞ。)

3月12日の穂村弘氏と寺門のトークイベントについてはこちら
展覧会情報はこちら

ああいよいよ展覧会接近中・・・いつもこの差し迫った時期になって新作を描きたくなる性分に疲れるが、今回もぎりぎりまで描く模様・・・今はテラカド犬の家族を描いています!

2007年02月18日

▼ ケイタイサッシン ▼

DM発送準備の途中、宛名シールの不足に気付き慌てて探しに獣ガ丘。飛び込んだY田電機の入り口で「ドコモ祭り本日最終日となりま~す」とさえずるウグイス嬢の歌に誘われ、いかにも祭りが似合う風の精悍な若者の気転の利く商品案内に乗せられて、全く予定していなかった携帯電話の機種の刷新。
旧い銀のmovaから、濃緑色の樹脂のFOMAへ。折れば掌に収まる小さなモノリスの様な容姿と待ち受けの時刻のタイポグラフィに惚れて。機体に着く手の脂をハンカチで拭くほどフェティッシュ。
今後はコイツで僕の思いや返事や残像を発信! 写真だってキレイに。
で、最初に撮ったのがコレ。コドモが公園で集めてくるビービー弾。

ビービー弾

文字変換とか色色勝手が違うので練習につぐ練習・・・あ、宛名シール買うの忘れてたっ

▼ 三都+西宮・宝塚・三木~銀座 ▼

当HPの“てんらんかい”→“NEXT”にピンポイントギャラリーでの『家族☆銀河』展の詳細情報セットできました。

またまた神戸へ行っていて昨日帰還。今回は京都国立博物館で『京都御所障壁画』展、近代美術館で『揺れる近代』展を駆け足で覗いてみた。揺れる近代の方は僕としてはかねてより興味を抱いているテーマなのでかなり面白く、笑いながら絵から絵へ巡った。狩野芳崖の有名な母子像が架け替えで観られなかったのが無念! miumiuさんに誘ってもらって松竹座の『朧の森に棲む鬼』も観劇、鬼つながりで。新感線系は実は初体験、初めはややとまどったが、主演:市川染五郎と、互角の阿部サダヲ、古田新太、他の見事な舌回し、太刀回し、そして終盤へ向けてとどまることを知らぬ照明・美術・装置の派手ハデクレッシェンドにおもわず興奮、ラストにはスタンディングオヴェイションにまでもって行かれた、力技にぐっときた。今回も兵庫県視察で西宮・宝塚・三木を回る。幼少時に通い慣れ親しんだ宝塚は、しばらく行かないうちにすっかり様変わりしていて、ファミリーランドは住宅展示場に・・・ああ。三木にはすっごい建築物=巨大テニスコートが出現中、これについてはまた後日。神戸芸術工科大学卒展『カオス』を兵庫県美で観、ついでに東京で見逃したビル・ヴィオラ展『はつゆめ』も。はつゆめはもっと時間をたっぷりかけて見るべきだったのだが、夢を見てる他人の脳を大急ぎで駆け抜けたような感覚、ちょっとゆっくり座席に坐ったら途端に眠ってしまった、空白の30分が・・・。卒展はいくつかお気に入りの作品もあり、ぎゅっと詰まった展示でよかったが、校風と会場の相性ははたして・・・。18日、明日まで。ぜひご覧ください! 戻ったサンチカでギャラリー島田氏と遭遇、ちょうどお会いして相談したいことがあったので、奇遇にラッキッキー。 のぞみ、で、東京へ着くなりGINZA ITOYAで『チョイス』展。大賞作品はかわいく、他にも今年は好みの絵が多くてよかった。帰宅すると、画室を先週オモイッキリ片付けてあったので、とっても気持ちが良い、良い、さあて例によって展覧会直前ラストスパートに突入すべし! その前に住所録の整理・・・果てしなく・・・

カオス展DM

2007年02月09日

▼ 46歳目前 ▼

神戸で色色働いた後、昨日の夕方ロキへ戻り、夕方から絵本「桃太郎」を企画・編集してくださったフクシさん、現在続々とシュタイナー関連本で装画を描かせていただいている版元=風涛社・タカハシ社長、それらの造本・装幀をしてくださっている北村武士氏と待望の新年会を新宿で。
9日・今日は画室の片付けなど。
ちょうど1年前に誕生日を記念して描いたらしい一本角の自画像が出てきたので、紹介します。

一本角の自画像

2007年02月06日

▼ どろろ ▼

2月6日、朝からアジトで雑務。午後外へ出てみると神戸はかなり暖かく、僕は着込み過ぎ。夕方大阪へ、ギャルリムスタシュで次回展のことなどさくっと打合せ。帰り、三宮で映画『どろろ』観る。期待無しに観たのだが、すばらしかった!始まってすぐは画質に馴染めず心配になったがしばらくするうちに中村嘉津雄の語り部のギターと物語に巻き込まれ、原田芳雄が出て来るころにはすっかり映画の中に入れた。最初は違和感があった主人公ふたりがみるみる良く見え始め、ラストもすかっと腑に落ちた。チャン・ツィーが好きで観て魅せられた『HERO』『LOVERS』に通じる東洋美溢れる神仙なアクションも嫌味でなく、笑えもしたが、あとで勉強すると同じアクション監督(チン・シウトン)だった、なんだ~、良いはずだ。それにしても、手塚治虫の「物語」のパワーは絶対的! 深く広く、過激で普遍的! もういちど原作を読みたくなりました。さがしに行こう~

どろろ

2007年02月05日

▼ 肝と腰を温めだらだらだら ▼

どうもこの1週間余、腰が痛い。たぶん、明石海峡大橋の橋げたを渡らされたせいだと思う。高いところが苦手なのを無理して渡って肝と筋肉が冷えたのにちがいない。けれど、橋げたの隙間から見える明石海峡の海面は翡翠のように奥深く半透明で渦も巻いており、美しかった。風は冷たく気持ちよかった。橋をささえる主塔のてっぺんにも登らせてもらい見渡す淡路島と阪神~播磨の地勢は薄い光の幕を通したようで夢っぽかった。なんで大橋を渡ったりしているかというと・・・それについてはまた改めて(画像:明石海峡大橋からの眺め)。

で、今日は神戸仕事日に挟まれてひさしぶりオフ日だったので、思い切り寝坊、起きてアジト近所の岩盤浴へ。身体の裏表をぢっくり炒め、冷えた肝と筋肉をあっためた。汗出た。
後、調子が戻ってきたので街へ出て、ゼミ生の展覧会をやっているbucato cafeへ(画像:ほんわか展DM)。

後、調子がよいのでひっさしぶりに高架下を中心に徹底的に元町~神戸界隈を散策、古書買い漁り。
後、調子に乗って映画『魂萌え』鑑賞、ううむ・・・
少し調子が落ちたが気をとりなおして夕食後帰宅、せっせと事務作業。

2007年02月03日

▼ 展覧会「家族☆銀河」 ▼

あらあらもう2月3日=節分、今日はギャラリーVieの絵話塾のセンセをしに神戸へ来ていて、ひとりアジトで豆撒くのもさみしく、さぼってしまった。気分的にはもはや「鬼は外」とは言えなくって、「鬼は内」っていうか「我々は鬼」なのである。さて・・・

「家族」をテーマにした展覧会「家族☆銀河」を3月5日~17日、東京・南青山のピンポイントギャラリーで開催する。2005年春の「桃太郎」展にひきつづき今回も新作絵本の出版に合わせた展覧会だ。今回は岩崎書店から「短歌の絵本」シリーズとして好評に刊行されている絵本の第5弾「納豆の大どんぶり」(どうです、凄いタイトルでしょう?)、話題の歌人・作家の穂村弘氏が選んだ歌に僕が絵を描きおろした。与謝野晶子や北原白秋、斉藤茂吉など短歌史上の歌人のものから現在のユニークな若手歌人のものまで色色「家族」をテーマとした歌が並ぶ。それら歌の家族像を僕なりにまたひとひねりさせていただき、鬼の家族の絵本となった。展覧会では、絵本原画の鬼の家族をはじめ、追加で天使や龍やその他、絵の浮かぶ家族像を新たに描いてみようと思っている。今まで余り絵に家族を描こうという意識は薄かったので、絵本をきっかけにまた新しい「描くココロ」にチャレンジだ。
会期中には、穂村氏とのトークイベントも開催予定、ぜひ、ご参集ください!

展覧会期:3月5日(月)~17日(土)★日曜休廊
時間:11:00~19:00(土曜日は~17:00なのでご注意あそばせ)
初日夕刻ささやかなレセプションあります。

穂村氏とのトークイベント
3月12日(月)19:00~21:30 
会場:野菜畑食堂(ピンポイントギャラリーからすぐのレストラン)
会費:¥4,000-(フリードリンクと軽食付)
ご予約はピンポイントギャラリーへ電話またはFAXで。先着60名様限定とさせていただきます。

TEL:03-3409-8268
FAX:03-3498-5978

穂村氏の歌集は若い友人からずいぶん前か薦められて愛読していましたが、お目にかかるのはこれが初めて! とっても僕自身たのしみにしています。

http://www.pinpointgallery.com

家族☆銀河DM