Today's Terapika寺門孝之です。

Back Number 20051001

 
 昨日は肉月のドリーム効果か、ゆっくりと眠ることが出来、たっぷりと寝坊。午後からは神戸の文化財ビル=海岸ビルヂングにあるギャラリーVie主催のイラストレーション教室=絵話塾のセンセ。

 2クラスみっちりセンセをしたらたちまち夜に。あ〜今頃はラフレシアで肉月やってるにゃあ〜と思いながら塾生諸君およびOBやスタッフや、そして今ギャラリーVieでステキな動物立体の展覧会をされている大阪のキラメクイラストレーター=寺田順三氏、vie+絵話塾主催・グラフィックデザイナーの村上政行氏と愉快に宴会 。個性ゆたかな絵のステキな塾生がいっぱいのステキな塾也。

 一夜明けて、また寝坊し、午後からもぞもぞと、街へ。七尾藍佳さんとの本のために脳内劇団の新しいモデルさんを激写! 謎のお姫様役。その後、るんるん気分でラフレシアへ。

 今日はまず夕方にインド音楽のコンサート『鼓祭』があってそれを鑑賞。シタールが加わるとまるでロックコンサートのように激しく空気がうねり、とうとうラフレシアに天の雨が。今日こそ雨の楽市楽座かっ、と期待するが止んでしまう。

 で、『肉月』2回目鑑賞。今日は満席となり、にぎにぎしくさらに祭りみたい。役者さんたちと観客との間に親密な空気が立ち込めていて愉しい。で、内容はというと、私としては初日と全く同じ印象。

 正直に言ってしまうと、この『肉月』の世界は私の故郷であり、私が日日密かに生息している世界そのもの、に限りなく近い。なので、こんなことがあっていいのだろうか?と不安になるくらいの愉しさと安らかさと切なさと怖さがあって、本当に私はご満悦なのだ。

 今日は終演後、あらかじめココロに決めていたので、普段はそういうことはしないのだが長山現氏と記念写真を撮ってもらった。思えば、18歳からだからもう26年、へなちょこな私とずいぶん長くここまでつきあってくれたものだ。そして今こんな世界へ招いて、水上のお盆にまで載せてくれるなんて、嬉しい運命也。

 初日、今日ほどのにぎわいはまだ無かった終演後、振舞われた紙コップの酒を飲みながら、まだ赤い鱗の残る佐野キリコさんと話し、その傍らにはまだ青黒い鱗のある朧ギンカさんがぷかあっとかっこよく煙草をふかしていた、その刹那、私はハラの底、ココロの底、タマシイの底から突き上げてくる“親しみ”を感じた。それはイコール“絶対的な孤独の感覚”だ。

 金魚は金魚でしかなく、蛇は蛇でしかなく、私は私でしかなく、あなたはあなたでしかない。絶対に解かり合えないし、戦うし、食い合う。長山氏は「オノレの孤独をかみしめるために芝居をする」と言い、また「ドリームタイムの中では孤独さえも孤独ではない」と言っていた。

 人と人の繋がりを大切にしましょういのちを大切にしましょうそんなことを平気で言う前にまず、覚悟を決めて確認しておかなければならないこと、そのことだけが、『肉月』では余りに美しく語られている。

 私にはまだあと1回チャンスが残されている。『肉月』の中で、孤独が親しみである時間を生きるのだ。明日も行くぞう〜皆様、お見逃しなきように!

 2∞5年10月1日になってもた、日曜、晴れのちラフレシアに雷雨。

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