小学校1年生だったか2年生だったか、学校の行事での劇で僕は5人のキコリのひとりの役をあてがわれ小道具の斧をかついだ。その斧は確か木で出来ていてずっしりと重く、痩せっぽちで貧弱だった僕にはなんか本物の斧みたいで、かっこいいと思った。
そのせいかずっと「斧」がなんとなく好きだ。童話の金の斧、銀の斧の話が好きだったのもやはりそれが「斧」だからで、湖の女神と斧、の取り合わせもなんだか素敵だったのである。
昨日は朝から流木と段ボールで斧を2本制作、金紙銀紙を貼り付けて金の斧、銀の斧。それで何をしたかというと、僕がとってもカッコイイと思っているバンド、ズイノシンのメンバー3人、砂十島NANI君、カコイヨシハル君、ヨシカワショウゴ君にアトリエへ来てもらい、それぞれキコリとも鬼とも海賊ともパンクロッカーともつかぬイデタチをしてもらい、斧をかついでもらって写真撮影。ライヴで彼等と出会って以来いつか斧をかついでもらおうと企んでいたのがようやく実現した。
今後、僕の絵の中の暗闇に彼等が斧を振りかざして登場するだろう。ヨシカワ君には彼の持ち役である「イヌマン」(犬であり人間であるダルメシアン柄の存在)の姿で斧をかついでもらった。素敵。
2∞4年2月14日。土曜、晴れ、あたたかな一日だった。
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