2∞4年1月25日、日曜。
神戸は朝からかなり本気で雪が舞い積もるか?と思ったほどでしたがまもなく晴れました。しかし寒さは継続。
午後、僕がお絵描きの指導に行っている神戸ファッション専門学校の恒例のファッションショーがあり六甲アイランドへ。ファッションショーの前にデザインコンテストの受賞発表があり、授業で見知った学生たちがたくさん受賞したのでなんか嬉しい。優秀なり。
高校生部門というのもあって、こちらは全国からの応募作品らしいのだが、これがのきなみぶっとんでいて気持ちよかった。そのまま僕の絵に登場してきそうなかなり好みの奇抜な作品もあった。デザインした本人が作品を着るモデルもしている場合もあり好感が持てた。自作自演というのはやはり強烈な説得力があるものだ。
学生部門の作品とそのあとのファッションショーは、そうした派手さ奇抜さはむしろ抑制され、とても実用性のあるデザインを中心に据えたなかなかシックな作品が多かった。「ファッションとはなにか?」というメインテーマを掲げただけあって、なかなか硬派なコレクションになっていた。
しかしファッションは実の用であると同時に夢の用を足してくれるものでなくてはならない。「憧れ」の創り出しもやはりファッションの大きな課題だと思う。今「憧れ」はどの向きへ向かっているのだろうか? 「憧れ」がもはや力を持ち得ないとするなら、それに代わるエネルギーをどう捕らえればよいのだろうか?
そうした僕の問いに未完成ながらもヒントを与えてくれたのは高校生部門の作品の方だった。播州織りなど地元の伝統技術への接近や、祭りの半被を新素材でデザインするなど、自分の足元やルーツの方角に新しい憧れを見出そうとする感覚がごく自然な感じで(知的にではなくハラから)湧き起こってきている気がした。風は向きを変えて吹き始めてきているのだと思う。
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