Today's Terapika寺門孝之です。

Back Number 20031122

 

 2∞3年11月22日、土曜、晴れ。やや寒。

 しばらくアトリエこもってたのですが、今日は久方ぶりに京都へ、『ヴィンセント・ギャロアートプロジェクトin京都』を観に出かけてみました。お寺でのアート展というのに興味を抱いて。

 そこは浄土宗大本山金戒光明寺、通称=黒谷という大きなお寺で、地下鉄の蹴上駅を降りて南禅寺の横を通りず〜っと北上していき岡崎神社の脇道を上っていったところで、けっこうたどり着くのが大変でした。

 けれどいかにもギャロ好きっていう感じのおしゃれなイデタチの若い人たちで会場はにぎわっていました。

 印象は、「白い」空間。白木の白、和紙の白に、絵の具の白がうまく浮き立って、展示はとてもクールに決まっていました。もっとお寺の様子とぶつかる感じかと思っていったのですが、すごく抑制が効いた展示でした。茶室の床の間に掛かってる錆び寂びの金属作品もはまってました。

 最近、お寺・神社などでのアートイベントも増えてきているようで、僕はもともと神社仏閣大好きなので好ましく思っているのですが、お寺だから神社だからいい、というわけではなく、「仮設」の佇まいが好ましいんだろうな。まつりっぽくて、ハレがましい。

 会場を捜しながら向かう道中から、どんなだろう?とわくわくしながら、あっ!あそこだっ!とたどり着く、それだけで非日常で充分愉しい。スタッフの方たちも興奮気味で楽しそうだし。

 それに神社・仏閣は立地そのものがアートだからちゃんとわくわくするようなルートや環境が整っている。

 空き地に忽然と現われる仮設劇場での芝居が大好きなのと全く同じ理由で、こうした美術施設ではない環境で絵などを見る機会が今後も増えると嬉しいし、自分でもぜひそうした展覧会をしてみたい。特に「闇妹」シリーズは。仮設テントギャラリーとか試みたいなあ。

 ギャロの帰りに今度は市美術館で『劉生と京都』展、国立近代で『ヨハネス・イッテン』展をはしごして、ソワレで一服して帰りました。それぞれ、色色、ヒント貰いました。描きかけ未完成の麗子像が興味深かったです。

 さ、自分の絵に戻らなくちゃ。

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