Today's Terapika寺門孝之です。

Back Number 20030507

 

 2003年5月7日、水曜、雨や曇り、すごい湿気にココロも濡れる。

 展覧会場に顔出したり、合間をぬって仕事。ずいぶんと前に依頼を受けていながらなかなか実現できないでいる大仕事にようやく着手。それは絵本の絵を一冊分描き降ろす仕事で、森を舞台にしたくじゃくが主人公の、色々な動物が出てくるお話です。

 今年に入って来、ずうっと多忙の渦巻きに呑み込まれて、ぢっくりこの本に向き合う時間がとれなかったのですがようやく、絵が降りて来始めました。しばらくはこれに集中しなくちゃ。

 楽市楽座の長山現氏のページを覗くと、長山氏はいま、公演台本の執筆中、おそらくこの夜にも長山さんの筆に、まだ僕達には見えない芝居=劇がひたひたと滴り落ちて行くことでしょう。

 僕が絵を描かせていただいた公演チラシは展覧会場でもすこぶる人気であっという間になくなっちゃいました。会場に音ダマを響かさせて頂いている音楽家の長屋和哉さんは、この夜は八ヶ岳の麓で過ごされているのでしょうか? それとも、次の旅にもう出られたのでしょうか? 連日、「闇の妹」展には長屋さんのお知りあいの方も多数訪れてくださっています。

 会場のギャラリー島田のすぐ近くに、(=僕のアトリエのすぐ近くに)六甲昆虫館というとてもお洒落で魅惑的な昆虫標本の専門店があって僕は時折立ち寄らせていただくのですが、目の前で20センチもあるヨナクニサンが羽化してたり、それはそれはびっくりさせられるような謎のスポットです。

 店主の長山さんが先日展覧会場へ来てくださり、少しゆっくりお話を伺う機会がありました。氏は「龍」についてもとっても色々ご存知で興味の尽きない話題続々でした。長山さんはいつも飄々と朗らかに、北野にいながら昆虫を通して世界と繋がり、宇宙と繋がっている、僕にとっては有数の憧れの大人です。

 と、ここへきて、最近気になる男達がみな「長」はじまりなのに気付きました。気になって振り返ってみると、高校の同級生で一緒に8ミリ映画の自主制作に全青春をささげ、僕がその後芸術方面へと進んでいくきっかけとなった旧友の長尾君。今はCFのディレクター。

 東京へ出たもののあと一息で腐り切ってだめになるところを拾い上げてくれ、僕がコンピュータと出会うこととなったデジタル画像製作会社潟Vフカの長田社長。

 げげ、そしてなにより、僕がいまこうして絵を描いてることの全ての出発点であるセツ・モードセミナー主宰、長沢セツ先生!

 う〜む。妻の旧姓はMナガ。

 ナガはナーガで、インドでは蛇の神様で、日本では「龍」と訳されています。そうか、僕の人生のナガれの大切なおりおりに、ナーガの神のご加護があったのか〜ふ〜ん、といま、気付いたところ。

 「龍」や「闇の妹」そして「天使」が集う「闇の妹」展は残すところあと2日。

toptop
contentscontents