Today's Terapika寺門孝之です。

Back Number 20030319

 

 2003年3月19日、水曜、薄晴れ。夢日記を整理していたらこんなのが出てきました。

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 ホワイトハウスのブッシュ大統領が真っ蒼な顔をして立ち上がる。真っ青なスーツを着ている。何か重大な決意をしたらしい。とても生きた人とは思えない顔色だ。

 部屋に一人の日本人が呼ばれる。地味な背広を来た小柄な商社マンといった風体だが、彼は紛れもなく服部半蔵だった。ブッシュが半蔵を呼ぶとは、よほど切羽詰った問題に違いない。

 ブッシュは何も言わず落ち窪んだ眼でじいっと半像を睨んでいた。テレパシーなのだろうか?

 しばらくすると半蔵は一礼してくるっと部屋を出て行った。何か起こりそうだ。

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 これは1991年2月21日の日付の夢、なので出てくるブッシュは父親の方です。見た場所はなんとニューヨーク、パークセントラルホテルの一室。僕の初めての海外旅行で、その期間中にブッシュは湾岸戦争を開戦しました。

 それから12年、干支が一周した2003年。昨日朝自宅で家事をしていてなんとなくアトリエに行くのが遅れTVをなにげなく点けると、ブッシュ(子の方です)がじいっと焦点の合わない落ち窪んだ眼で僕を見詰めていました。その映像がずんずんアップになってきたので慌てて消しました。落ち窪んだ眼で僕を見詰めていました。

 最近ニュースを見ていると、この地球がずいぶんと狭いところのような気がしてきてしまいます。

 夢日記にはこんなのもありました。

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 スタジアムに野球のチケットを買いに行く。チケット売り場(がらんと広い)に大勢の人々が列を成している。僕もそれに並ぶと、前がおさななじみのS君だった。

  「寺門、これ知ってるか?」と彼が新聞記事を見せてくれる。そこには英国の天文学者によって宇宙は20cmくらいの長さの青い筒形だということが発見されたという報告がされていた。 そんなに小さかったのかとびっくりした。(1993.2.16 神戸・北野)

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 最近、この夏に出る予定の新しい僕の本「ドリーム・ブック」のために過去の夢日記を整理しています。その夢を見た当時はとても面白く感じてたものが、今、読み返すとけっこうその時代の反映だったり、なにげない短い記録が重要に思えてきたり、時のフィルターで漉すと、過去の夢もまた新鮮に読み返されます。

  けれど、眠っている間に見る夢も、そんなに自由ではないことがわかってきました。飛び交う電波や強い想念に影響されまくり。飛び交う電波や強い想念に影響されまくり。

 こういう状況をくぐりぬけるには、やはり僕にとっては、目の前の人や、花や、風景や、とにかく至近距離のものをじっと見詰めること。

 絵を描く行為は四次元的な穴掘りで、僕は時間に穴を掘ってその中に潜り込む。皆さんは最近、どんな夢を見ています?

 寺門孝之

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