2002年6月6日、木曜、晴れ。
昨日、最終仕上げにと、家族プラスワンで有馬へ。僕のお気に入りの地底洞窟仕立ての岩風呂につかってきました。
思えばこの3ヶ月、僕のココロはいつも「地底」そして「龍」を思っていました。カラダはなんども「地底」めいた場所をくぐり、「龍」の感じを求めていました。
さっき、夕刻には、最最終仕上げに、いつものMY聖地へ行って、ひとり山の中に沈んできました。木木のざわめき。虫達の羽音。鳥鳥のさえずり、及び叫び。かつては水が流れていただろうこの谷間は、今は涸れて、落ち葉の川に。そこにしゃがんで呆けていると、ここが、また明後日の地底とも繋がっている、地面はどこもかしこも繋がっている…とわくわくしてきます。
そして遠いその場所に、明日のお昼には着いている、と思うと、交通の不思議を感じます。
道路も線路も、全て、誰かが、その手、そのカラダ、その知恵、振り、絞って作ったのですが、僕はそれをふだん考えたことがありません。ただ通路、交通として利用。今回の放水路だって、地底にあるので、地上生活からは見えません。
しかしそのとてつもない規模の人工物を自然と直に接触しつつ作った方々の思いや、念…そんなものと、いま、交信しているのかもしれません。
「龍」? 「龍」となんだろう? とずっと思いつつ、ここへきてなにかふっとわかりかけてきたような気もするのですが、
それについて言葉にするのは慎んで、謹んで「絵」を噴出します。
6月8日、正午から、午後の3時まで。三宅純さんとの共演は2時からラストまでです。
そうそう、大事なことを忘れてた。そのライヴペインティングの前半3分の1くらい、地元の子供たちはじめ、当日ご参集の観客のみなさんとのコラボレーションをする計画なんです。今回の「絵」はそこにいる人はもちろんのこと、この施設に関わる全ての、この祭りを知る全てのココロとの合作のつもりで挑みます。
さあ、いっしょに描きましょう!
では、6月8日、正午、地底でお目にかかりましょう! 当日来られないみなさん、事後、レポートをまたアップしますね!
それではまた。
寺門孝之
|