Today's Terapika寺門孝之です。

Back Number 20010503

 

 5月3日、木曜、曇り。国民の祝日。

 朝走、再開。王子公園のトラック4周だけ。動物園は凄い人出。北野界隈も凄い混み様。

 昨日は雨、雨。「過去」と流しはしたけれど、先の東京滞在では面白いエピソードもたくさんあり、今日はちょっと振り返ってみます。

 実を言うと、今回の滞在中、展覧会とは別にもう一つ、僕には重要な任務が。それはPIG’S HEADのレコーディングだったのデス、ダス、デム、デン。

 ここでご存知無い方のためにPIG’S HEADについて説明しておきます。

 1997年秋に僕が自作の詩の朗読のために結成したバンド=PIG’S HEADは、その後いく度かのメンバー変化はありましたが、1997〜99年にかけて、京都・神戸・東京とライヴ活動を重ね、1999年9月のライヴを見てくれた周防義和氏がスペシウム・メンバーとして加入。周防氏のプロヂュースのもと、CD制作の計画が噂されはじめたのが2000年。そしてついにこの3月からそのプロジェクトが実動、まず周防氏がひとりでPIG’S HEADの楽曲を分析・再構成して演奏部を完成させてくれました。で、第2ステップとしてその演奏に僕が、詩、を朗読して録音したのでした。

 本来その経過についてはコンテンツの「豚頭」ででも書けばよいのですが、今日は特別にここtoday'sで東京録音日誌を採録したいと思います。数少ない全国PIG’S HEADファンの皆様、おたのしみください!


 ★4月19日(木)「2001年宇宙の感じ」展初日。オープニングパーティに周防氏夫妻にて来。氏曰く「やってみないとわかんないからさあ、とりあえずさっそく明日からでもやってみようよ」

 ★4月20日(金)画廊近辺で仕事の打ち合わせがあった周防氏、7時PIGAに来。今回のCDのマスタリングをお願いする予定のマスタリングスタジオ=オレンジがPIGAのすぐ近くだということで氏、さっそく僕をオレンジに連れて行きプロヂューサーの小谷氏、技師の小泉氏に紹介。小泉氏とは三宅さんの“angels rondo”の1回目マスタリングでお世話になって来の再会。後、電車を乗り継いで周防氏宅へ。ご家族と夕食を頂いた後、9時宅内スタジオ入り。ビール&ワインでリラックス。「理科室のメロディ」「PIG’s HEADのテーマ」録。終了後リッスン。自分の声のかっこわるさに絶望。これぢゃあ駄目でなかろうか、不安暴走。声のパートを思い切り削らんとあかんのではと悲観。深夜2時退室。TAXIにて帰宿。その後もベッドの上においてMD聴きつつ練習。削るパートのチェック。

 ★4月21日(土)起床後ベッドの上においてさらに練習。削るというよりは演奏に乗せるタイミングと、音と言葉の重なり具合の工夫があれば大丈夫と確信。やや気を取り直して出勤。閉廊後、客人群と宴。携帯電話突然の故障で連絡できぬまま移動。途中周防氏から「待ってます」とテル。9時半周防スタジオ着。周防さんの弟子ソウ・ミヤボ君来てる。ミヤボ君のマイクセッティングでスタート。周防氏による新曲「チキン・ビヨンド」。おやや?昨日に比べて声が良い!マイクセッティングのせいか?氏曰く「きのうオレまちがえちゃってたかも、ゴメン」。つづけて「理科室」「テーマ」録り直し。バッチリだ。録音に慣れてきたのと、マイクの状態と僕の声との相性が良くなったみたい。「理科室」はそのまま変更無しで。「テーマ」は2つのパートを削り、順序を曲に合わせて少し変更。満足し午前2時、周防氏のカーに送られて帰宿。明日の予習をしつつ就眠。

 ★4月22日(日)朝からくしゃみ・鼻水夥しく、アレルギー?花粉症は無いはずなのだが。PIGA後ひとり夕食(まずいうな重death)。TAXIにてスタジオへ。途中、恵比寿の駒沢通り沿いの薬局にて鼻炎用カプセル剤&強壮ドリンク剤、現地服用にて何とか洟を止めて8時半スタジオ入り。事情を話すと周防氏すかさず鼻腔を広げる樹脂テープ(ノーズギア)をくれ、鼻に貼ってくれる。氏自身も見本に自らの鼻にノーズギア添付。なんでも揃ってるスタジオdeath。「雨とじゅじゅ」、周防氏の提案でフィスパーヴォイスにチャレンジ。いやらしくて笑っちゃう。その後ヤミツキに。明日はロリータヴォイスに挑戦か?「サンセット通りを東へ」、僕の強請りで声の重ねと音質変化。笑える宇宙感、成功。オッケーオッケー、のってくる。洟は垂れる。12時半くらいに退室。TAXIにて帰宿。後、ノーズギア着けたままなことに気付く。コンビニへも行った後に。

 ★4月23日(月)昨日の洟は黄砂のアレルギーらしい。噂だけど。客人と夕食の後、8時40分スタジオ入り。「貝太郎」「盆」、長モノ2曲やっつける。かなり読み方を会得してきた。全体像が見えてくる。深夜3時過ぎ、周防氏のカーに送られて帰宿。

 ★4月24日(火)客人と夕食後やや遅れて10時15分スタジオ入り。「トラック野郎」「ダイナマイトドドン」。読みの調子バッチグウ。周防氏バッキングヴォイスで自ら発声。すんなり終わって氏のカーで午前1時半帰宿。明日から3日間は、客人との密会予定ありて録音不可。残すところあと1夜、1曲のみ。

 ★4月28日(土)起床後ベッドの上において予習。タイミング決定。声の重なりの演出決定。出勤。客人と夕食後、9時スタジオ入り。「白色ゲルニカハイウェー」1曲。読みの調子バツグンに良く、スンナリとオッケー。多声の重なりによって曲想膨らむ。終了後氏曰く「軽くビールでも」。全曲をリッスンしながら互いに褒めちぎり合う。CDに必要枚数ダビング。後は、メンバー3人のパートを夏に録音して、完成の予定。今後の算段などしつつ、氏のカーに送られて午前3時半帰宿。興奮の中、遊眠。


 全国の数少ないPIG'S HEADファンの皆様、CDの完成をおたのしみに!

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