若冲!
2000年11月23日、木曜祝日、爽やかに晴れ。
三枝庵“一服一縁”11月12日の回で書いてくださっていた京都国立博物館で開催されてる伊藤若冲展、もうだめかと思っていましたが、今日ようやく時間を作り、朝から新幹線に飛び乗り、行ってきました。行って参りました!
ああよかった、行きそこなわずにすんで。もし観逃したら、これは一生の不覚になったことでしょう。もしもマティスやピカソがこの会場に来ていたら、地団太を踏んで悔しがったに違いありません。そしてまたどんどん絵を描きたくなったでしょう。ひっさしぶりに、日本人であることに誇りがもてました。埃ぢゃなくて。
もう凄い画家ぢゃん。なにが奇想の画家?何が異端の画家?もうど真ん中、「絵」の王道!「絵」を独自に突き進めて、宇宙へ突き抜けてしまった。時空を超えてしまった。それとも最初っから時空を超えた人だったのか。一目でいいから、本人の生の姿を見てみたい。写真でもいいから。
以前横尾忠則さんが、ニューヨークでピカソの大回顧展を観て「絵」を描こうと決心したって本に書いてらしたけれど、この若冲展を観て人生変わる人、きっと居るな。若い柔らかい時にこの若冲展を体験できた人の中からきっと、いつか日本の美術をもっともっと豊かで深くて愉快にしてくれる人が現れるような予感がします。僕も、もっと、もっと、もっと、描こ。
(僕の『秋のフローラ』ともども)あと3日!まだ3日、チャンスがあります。三枝さんとハモることになりますが、僕も言っておきます。
「見逃すな!」
これを観ないと、もうこんなチャンスはありません。若冲に繋がるには観るしかありません。
それにしても、若冲に憧れて20年。先だっての皇室の名宝展で『動植彩絵』のナマに対面、今回その他の名作のほとんどに対面、あんなにマイナーだったのに時を経てここまでたくさんの人の目に心に触れるようになるなんて、この時代に生きてて得したなあ、と心底思いました。シアワセ・・・。
さあ、絵描きを目指すそこの貴君、いざ京都へ!
from terapika
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