2000年7月6日、もう木曜か、晴れ。展覧会も折り返し地点を過ぎ、あと4日か、早いな。
今回は展示作品の大半が油彩という初めての展覧会、どんな反応かな〜と心配してましたが、おおむね、みなさんすんなりと僕のオイル・マジックを受け入れてくだすったようで、一安心。
今回いちばん受ける質問は、「アクリル水彩と油彩では、やはり違うんですか〜?」っていう質問。これが、ホントにま〜ったく違うんですわ。さすが、水と油!このメディウムの差は激しいですわ〜。水彩の場合、ある意味、居合ヌキみたいなもので、瞬間芸で勝負ついちゃって、やりなおしが効かない世界で、まあそこが魅力だったわけ。「水芸」なんつって、それを愉しむわけでさあ。で、出来あがるとどうやって描いたかっていう痕跡は残らず、念写に近い。
ところが油は、ねっちょりこてて、1週間は乾かないので、やりなおしが効く。いわば、こっちの意識の持続力が問われてくるし、作業はある程度、段取りってのを意識せざるをえないんです。なので、画面に、こっちの感情、あるいは同時に、モデルの感情もぢ染み込んでいるみたい。いわば時間の蓄積、ココロの葛藤がすべて記憶されてる絵なんです。水に流そう、では済まない世界。でもそこに愉しみを見出してしまうと、底無し沼のような快楽の世界に引きずり込まれて、うっとり…ってことになったわけです。
で、油には油なりの魔術があって、画面上ではぢわっといろんな奇蹟が収録されていきます。だから、今回観ていただいたみなさん、きっとこれまでのさっぱりした僕の世界から一歩踏み込んだ、ディープかつ力強い印象を受けたンぢゃないかな。
僕自身、油に挑むにあたって、まず身体から作っていこうと、毎晩風呂上りに全身にオイルを塗りたくったりして、油と少しずつ仲良くなってきたので、いまや、段取りアンドねちこい性格に変容してきました。おまけに、新宿ではコラーゲン料理は食べるし、ますますてかてかに。
あ、そのコラーゲン料理の大将、展覧会に来てくだすったんです。感激! あんどてかてか!
ぢゃまたfrom
terapika
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