2000年3月29日、水曜、薄い日が射し、時折、細かな雨が北野坂を濡らしています。
昨日、today'sの更新を終え、アトリエから北野坂に降りた途端、見上げると、サイガルの上空にパール色のくぐもった光をたたえたおおきな龍の巣か卵のような雲の塊が滞空していて、俄かに、温かいカーテンのような驟雨が落ちてきました。うわあ、きた、きた、と足早に帰途につくと、まるで僕をおっかけるように雨脚は強まり、凄い雷光、物凄い雷鳴!人々は悲鳴をあげて逃げ惑い、僕は、なんだか爽快な気分で、でもココロん中ではクワバラクワバラ・・・と念仏を唱えながら、家に向いました。
雷はどんどん近づいてくるようで、あ〜あ、なんか狙い打ちされてるみたいだなぁ、な〜んて思いながら、まあ傘の先は樹脂だし、辺りは背の高い建物に囲まれてるから、僕に落ちることはなかろうが、ただこの鞄の止め具が金属だなぁ、などともチェックしつつ、ドカーン!ドカーン!とこちらに向ってくる雷に、ココロはすっかり撃たれながら、あ〜よかった到着、と自宅に入る寸前、細道のまっすぐ前、目の前に太い光の柱が、ドドーンという破壊音とほぼ同時に落ちて、ヒヤ!
でも、怖い気持ちは無くって、これも龍が、愛情表現してるんだなぁ、な〜んて気持ちもして、野生動物の愛情表現って、ちょっとベクトル違うからなぁ、熊は星野さん連れてっちゃうしナァ、などととりとめもない連想をしながら、無事、帰宅したのでした。春の雷、どーんと細胞を震わしてくれて、今日は少し、過激な気分。
展覧会のダイレクトメールのせいか、“えんがわ”がにぎやかになってきました。いい兆候です。ぢゃ、また明日に。
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