2000年3月20日、月曜。春分の日。
月齢は14.3。ほぼ満月ですね。明るい白銀の盆のような月が煌煌と照っていました。ああ・・・今日だったらもっと貝、拾えたのになァ。CEBUに着いたのが細い三日月のとき。第一回アイランドホッピングが三日月。第二回は真半月。半月だと、潮が引かないんだよなァ。
ビーチウォーカーにとって、月の満ち欠けは大の関心事。新月や満月の大潮に当たれば、それはもう、「潮のお花畑」と呼ばれる状態になって、ラグーンには普段お目に掛かれない様々な生き物達が姿を現し、日頃、拾えない珍しい貝や、海胆の殻などを見つけることも容易になります。残念ながら今回の旅行では、そこまでチェックして旅程を立てなかったので、潮干狩りには不利な条件でした。
が、到着した日からのたった7日の間に日々、様子をきっちり変えていく潮の満ち引きをつぶさに観て、つくずく不思議を感じました。毎日、見上げる、月。その満ちかけがこんなにダイレクトに海と繋がっていること、頭ではわかったつもりでも、実際、目の当たりにすると、(それと、貝の利害が絡むと・・・ぷっ)カラダで覚えます。今度海に行く時は、大潮、狙お。
ライアル・ワトソン博士の本によれば、海から遠く、陸に連れて来られた貝(生きた)も、海にいるのと同じく、潮の満ち干に反応したリズムを維持しつづけるそうです。僕も、神戸の街から月を見上げ、今はこのくらいの深さだな、とか、大分引いてるからあの岩の下の海胆が海面に出たろうな、とか、あのラグーンに思いを馳せるとしましょう。
ぢゃ、また。
追伸;そういえば、さっきそば屋で初老の紳士が同僚に何回も何回も口を酸っぱくして言うところには、「春一番」というのは、立春から春分までの間に吹く、風速8メート以上の、南風、のことで、今日のは北風だから春一番とは呼ばん、ということでした。余り何度も言うので、耳に付いて離れないのでここに書き置きます。さらば〜
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