2000年2月16日、水曜日、晴れ。
奴凧盟友の木村タカヒロ君のホームページを久し振りに訪ねたら“weekly
kim”っていうコーナーにいーいことが書いてありましたよ。「人のハートをガツンといわせる方法」について、ガツンと書いてありました。読んでみてください。僕も全く同感です。異議ナシです。
このところ、北野坂界隈で、木村くんのイラストレーションをフューチャーしたDMやパンフレットを見かけるようになりました。なんでも、自動車のフロントグラスの一部分のスペースを広告媒体として活用しようという新しい事業が開始されたそうで、その会社の広告美術を木村君が担当しているようです。おもしろいことを思いつく人がいるものですね。パンフはなかなか豪華で、フルカラーで木村君の絵がたくさん載っているので、ファンの方はぜひゲットしておきましょう!
話は変わるけど、最近けっこう気に入っているのは、「週刊美術館」。ゴッホ、ルノアール、クリムト/シーレ、と来て今週はシャガール。画家のセレクトはありきたりですが、編集が素晴らしく、随所にさりげない発明が散りばめられています。そして何よりも、「絵を愉しむ」ことの愉しみ、を最優先させているパッションを感じる本に毎号、仕上がっているのが素晴らしい。やたらと西洋美術を神格化したような深刻な美術全集ではなく、またへしまがった美術史観を掲げた知的で寒いシニカルな美術シリーズでもなく、もっとダイレクトに「絵」を愉しもうよ、こんなこと知ってると、もっと絵が面白く見えるよ、でも別に読まなくてもいいよ、写真図版キレイでしょう、といった声がきこえてくるような確かに楽しいシリーズです。ゴッホにルノアールにシャガール、そんなんもう知ってるよ、という人も、ちょっと立ち見でもしてみては?
結局、やっぱり、いい絵はいい。理屈ぢゃなくて、知識ぢゃなくて、ただただダイレクトに、見る人を救ってしまう、掬ってしまう。そうして、結局、やっぱり、あの人達は凄かった!
今、現在、こんな絵達に匹敵する絵は、どこかで描かれているんだろうか?そんな絵を描こうと、人生を賭けてしまってる画家がどこかにいてくれてるでしょうか?「絵」をこれから描いていこうとするなら、結局、こうした「名画」のところまで一度戻って、謙虚になって寒いアタマはずして、熱いハートを取り戻さないとどうしようもないんぢゃないかしら。
僕も、アタマはずして7年。まだ遠く遠く及びませんが、僕の場所で、僕の方向で、行けるところまでやってみるつもりです。ぢゃあねん、
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