2000年1月10日、月曜、成人の日なの?ちょっと寒さは後退。
夕刻、アトリエからホームへの帰路、背中の(つまりは西の)群青色に染まった空に、ろばの伏し目のような、あるいはよく整えられた眉のような、三日月が掛かっていました。
それぢゃ、今日はその後の眉について。
2日の晩に気合を入れて剃ってしまった眉ですが、その後、ちょっと期待はずれで、今はもう、早く元に戻んないかなぁと思ってます。剃った次の朝の父親の反応(「髭、剃ったのかい?」)については前にも書きましたが、先日来うちに泊まってた義弟も、眉無しにはとんと気付かず、「髪、黒くしました?」だって。いつも通ってる食堂のマスターも、J&Fのオーナーも、何度会っても何も言いません。それどころか、どうやら、以前よりも僕の存在感自体が薄れてしまったようなのです。道を歩いていても、やたら、おばさんズとかギャルズ、兄やんズにぶつかられるのです。それも、ぶつかって、あ、スミマセン、でもなく、まるで僕が存在していないかのような無視なのです。おっかしいなぁ、と思って、かなり意識して街を歩いているんですが、絶対無視されてるようですね。怖くて無視、ぢゃなくて、全然見えない、って感じ。おっかしいなあ。
ここから僕が推論するに、人は人の存在を眉によって察知するんではないでしょうか、そうとしか思えません。剃るまで、僕は眉が何のためにあるのかわからなかったのですが、剃ってみて意外な機能がるもんだと感心しています。
もうひとつ気付いたのは、剃ったあとの剥き出しになった両目の上の三日月型の部分が、かなり鋭敏な感覚器官ぢゃないか、ということです。というのも、剃って以来、夢見が激しく、内容も久し振りに濃くなってきています。(4日の夢では僕、寿命とか告げられてしまいました。ま、夢だけど)街歩いてても、車乗ってても、どんどん何か感じちゃうんです。鋭くなるのは悪くはないんだけど、なんか受動的な感じの鋭さなんだよな。
というわけで、も、剃るの止めました。でも、眉の再生は随分と遅いもんですねぇ。髭はあっという間に生えるのに、なかなか生えてきません。どうしよう、もう生えてこないんだったら・・・
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