Back Number 19991224
「日本古代のクリスマス」 クリスマスの夜だった。僕達は同潤会アパートの様な旧く朽ちた、けれどゴージャスな感じのするアパートの敷地を探検している。 ある棟に入り込んで、広くて暗い階段を上って行くと、廊下や階段、踊り場などあちこちにクリスマスのデコレーションが施されている。それが見慣れたものと違い、素朴なのだが輝きが宇宙めいて、見ていると自分が星空に浮かんでいる気分がする。 ホタルの様なはかない光の粒が無数に明滅する、錆びた鉄でできた大きなコリスマスツリーの枝をくぐりながらふと下の廊下を見下ろすと、まだドアのところで飾り付けをしている女の子がいる。親しいような気持ちがすると、彼女も親しげに「コンニチワ」と言った。僕も「コンニチワ」と言いながら、誰だったかな? と思っていると、「三井(あるいは石井)事務所の者です」と言って微笑する。三井(あるいは石井)事務所というのは何だったかなと思いながら別れた。 僕達は古代日本の祭祀を研究しているクラブらしい。僕達の研究によると、クリスマスの祭りは、キリスト教とは無関係に超古代の日本でも行われていたことになっている。今夜零時にこのアパートの屋上に古代人の霊を招き、直接その祭祀の方法を伝授してもらう予定だ。(そのあと実際に古代人の霊がたくさん降りてきて、僕達は星空の下で様々な儀式の作法を学習した。そのほとんど全て忘れてしまったが、錆びた鉄の星形の器具を使ったのだけ憶えている。古代人の霊は透明でとても冷たい。古代人の霊の吐く息は冷たい氷の乗り物の様になり、僕達は一人ずつ、その息の舟に乗って自分のベッドへと帰宅した。) 1988年12月1日の早朝に見た夢です。メリークリスマス! |
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「開運・銀座だるま祭」’99年末チャリティー企画 11月30日〜12月24日 クリエイションギャラリーG8 http://www.acara.com/GG/1999/g8-9912.html ( click !) |
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僕が看板・壁画など描いた店が Cafe Hahn Hof 神戸市中央区明石町32 |
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Days of Angels 絵*寺門孝之 / 文*三枝克之 リトル・モア ¥1500+税 全国書店にて10月上旬発売 |
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