今日、昨日につづいて、絵が一枚、売れました。
正直に言って、絵が売れると、とってもうれしいです。
絵を売って生活するようになって、もうずいぶん年月が経ちますが、「絵が売れる」ということには、なかなか馴れることがありません。ある人が僕の絵を買う決心をする、その瞬間は、いつまでたっても奇跡のような感じです。値段つけて売ってる以上は、単なる商品に違いないのでしょうが、そうとは割り切れないような、不思議な感じ。
でも、“てらこや”で絵を学んでる若い人が絵に値段をつけられなくて絵を売らないでいたり、僕の先生の長沢節先生が一切絵を売らないで画家人生をまっとうされたことなどを考えて、時々、ふと、心配になったりもします。自分の絵に価格をつけて平気で売って暮らしていることについて。
それでも、展覧会に来てくれた知らない誰かが、僕の絵を買おうと決心してくれるところに出会うと、やっぱり僕はこれからも絵を描いて、それを売って暮らしていこうと、無条件に思ってしまうのです。
よく、絵を手放してしまうのは、なごりおしくないか? ときかれます。たしかに、描いた絵が手元に残らないのは、さびしいといやあさびしいけれど、僕にはその方が風通しもよくっていいのかもしれません。自分の描いた絵にしばられることなく、今、描いてるこの1枚に集中できるしね。
ようこそ、“てらぴかのえんがわ”へ、8月25日、晴れ。from 寺門孝之
東京でのライヴペインティングと詩の朗読の夕べ、たくさん来て下さいね、お会いするのを楽しみにしています。
|