8月6日、金曜日、晴れ、
今日は朝から「オルセー美術館」展を見に行ってきました。朝なのに、それに、暑いのに、もう満員でした。みんな、そんなに絵とか、美術とか好きなんでしょうか、と、思ったので、絵もそこそこに、見てる人たちを観察してしまいました。
で、やっぱり、絵、好きみたいですねえ、とっても熱心に見てるんだもの・・・それと同時に、「教養」ってやつも好きなんだなあ、と実感させられました。
絵を見て、作者を判別する、って感じで当たると得意になって同行者に色々語ってる、という人、かなり多いですね。もちろん、ゼンゼン悪いことぢゃないですけど、まーったく、何の先入観もなしに、ただただ、目の前の絵と対峙して、絵そのものとだけ対話する、っていう絵との付き合い方も、スリリングで愉しいですよ。
僕はもっぱらそんな見方。ま、教養、無いわけぢゃないんですけど(フフフ)、すべての教養はすっ飛ばして、ただ、その絵を見る。で、その時々によって、気にかかってくる絵もちがうものですから、満遍なく鑑賞するなんてことしないで、その日のお気に入りを決めて、そればっかり見る。
で、今日のお気に入りは、フィリップ・ウィルソン・スティーアというゼーンゼン知らなかった画家の「突堤の上の若い女性」でした。こんな絵、知らなかったなあ、でも妙に生ナマしくって、潮風が封じ込められていますね、明らかに。とても19世紀の絵とは思えなくて、今の絵描きが一人、ひょっこり紛れ込んでる感じ。時々、こんな発見があるので、美術展もたまには行こう、って思いました。
あと、ポスターにもなってたルノワールの「エチュード、若い女性のトルソ」、この絵にもなーんかいーいあまーいもん、入ってますねえ。
あと、タイトル忘れたけど、ボナールの裸の女性が立ってるやつ、これは静かなボナールの狂気の美しさ、ゴッホの「星降る夜、アルル」の星々の宇宙の感じの生々しさ、あたりが今日の収穫です。
あ、あと、油絵を見るときは正面からだけぢゃなくて、下から見上げたり、斜めから見たりすると、筆使いの跡が光って見えて、生々しくっていいですよ、画家がカンバスを触った痕なんだよね、絵って。でも絵の前でかがんだりするから、時に係りの人に警戒されるけど・・・
そんな感じで、ようこそ“てらぴかのえんがわ“へ、今日も、変化なしです・・・・・そろそろ板さんに連絡しなくちゃ、from 寺門孝之
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