昨夜と、言うより今朝私は久しぶりに夢をみた。しかも、ばっちりストーリーのある夢。
緑のきれいな公園のベンチに私は座っていた。そこに親子と思われる二匹の犬をつれた老人。
老人はバッグからスケッチブックと美術道具一式を取り出すと水を公園の水道から入れて、木製パレットに十二色の絵の具を適量に出して絵を描く用意をした。
まさかとは思ったが、親犬が筆を口に銜えて絵を描き始めたのである。涎を垂らしながらも巧に色を混ぜながら首を動かして絵画を完成させる姿に私は感心するよりも信じられない気持ちでいっばいだった。おそらく口をポカンとあけていたに違いない。小さなキャビネットは向こう側に向けられていたので何を書いているのかは分らなかった。
完成するまでの間は傍らにおとなしく座っていた子犬が簡単な芸を披露した。暫くすると親犬が絵を完成させたとでも言わんばかりに老人に向かって短く吠えた。子犬がまた元の位置に戻って可愛く座った。
老人はキャビネットからスケッチブックを取り上げると観客に公開した。描かれていたのはこの公園の風景。しかも私の腕よりもはるかに優れている絵だった。
そこで目を覚ましたのですが、隣の犬の吠える声が遠くに聞こえました。
(2006年2月16日)
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