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y o u r d r e a m s
 

『猫と縁日』

BY

ねこじるさん


 
 部屋に猫が二匹うろうろしている。何か餌をあげようと、シャケの切り身やカマボコなどをお皿に入れて床に置く。猫は嬉しそうに食べはじめる。

 お水もあげようと2杯の湯のみに水道水を入れて2匹の前に置くと、水を飲んだ一匹の猫が「やっぱり透き通った水は美味しいですね」と言う。

 私が「透き通った水はあまり飲まれないんですか?」と聞くと「そうですね。やっぱり私達はそこらに溜まっている水を飲むので、そう簡単に透き通った水は飲めないんですよ。」と言う。

 なんだか悪いなぁと思いつつカーテンを開けると外は夕方で私のベランダが縁日の屋台になっている。ベランダの植物がかってに売られていて屋根にはオレンジや赤の電球がピカピカ光っている。細い道にびっしりと屋台は続いていて屋台の後ろは、まばらな草が生えた秋の野原。

 私は折りたたみ式の布で出来た自転車(イスの形をしてタイヤが付いていて寝た体勢でこぐ物)で細い道をゆっくり進んでいく。

(2005年12月29日)