まみは、アフガンロードの薄暗いエイジアン食品店にいる。何か外の異変を感じて外に出てみる。通りにいる人々がおどろいて空を見上げている。
それは、卵型で透明。表面は時々七色にツヤる無音で浮いている。中の3,4人の乗員は、みな背中合わせでほとんどスペースはない。誰かを探している。
マミは、危険を感じて木の陰にかくれた。その空飛ぶ乗り物は、光で1人の男の子をさらっていった。
まみにはテレパシーでコンタクトのとれる仲間がいた。まみは、仲間に今起こった事を教えた。
まみ達は、政府が古代文明の建造物に隠された“秘密な力”を手にいれるために、世界中から考古学者達をさらっているということを知っていた。そしてその空飛ぶ乗り物も、その“秘密な力”のごく一部を使って政府が作ったものだった。
でも、“秘密な力”を全部手にいれるには、まみ達の力が必要だった。男の子はまみ達の人質としてさらわれたのだった。
まみは、仲間からテレパシーを感じた。そのテレパシーは、マミ達で今からその“秘密な力”を解いて男の子を助けようということだった。
突然目の前が雲だらけになった。夕焼けが反射している。きれい。でもまみは自分がどうしたらいいかわからなくて、とても不安だった。
テレパシーがきた。「そんな風に考えたらいけない。無になりなさい。自由になったとき何をするべきか、どうしたらいいかわかるから。」
その後自分が解かれ放たれた。暖かくてとても心地よい。安心。
(2002年、ロンドン)
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